デジタル鉄道模型一問一答
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
両方とも前のリビジョン前のリビジョン次のリビジョン | 前のリビジョン次のリビジョン両方とも次のリビジョン | ||
デジタル鉄道模型一問一答 [2018/04/05 03:51] – [DCCはアナログの移行先なのか] yaasan | デジタル鉄道模型一問一答 [2018/04/05 04:05] – [DCCはアナログの次世代版なのか] yaasan | ||
---|---|---|---|
行 9: | 行 9: | ||
アナログ鉄道模型を、より高度に・楽しくするのはDCCしかありません。 | アナログ鉄道模型を、より高度に・楽しくするのはDCCしかありません。 | ||
+ | |||
+ | 自動運転やギミックはアナログ鉄道模型でも出来ないことはありませんが、大幅な制限を受けることや、世界標準的な取り組みになっていません。 | ||
+ | |||
+ | 世界標準規格であるDCCのデジタル技術を使うことで鉄道模型の遊び方全体において、効果に対するトータルのコストや手間を省くことができます。 | ||
+ | |||
+ | ==== 自動運転はDCCの方が良い? ==== | ||
+ | |||
+ | 自動運転のプログラミングには、DCCが一番相性が良いです。アナログの場合は、アドレスという概念を持たないため、PCから特定の車両を動かすときは、線路の区間ごとをまとめて制御する複雑な仕組みを途中に入れないといけません。 | ||
+ | |||
+ | 一方、DCCは単純なコマンドを線路を通じて車両内のデコーダに渡すだけなので、プログラミングとしては非常に簡単に行なえます。複数車両がいると、さらにDCCのメリットが増えていきます。 | ||
+ | |||
+ | 何よりも、車両やポイントが増えても、配線が2本だけなのが良いです。電圧降下対策で複数本にすることはありますが、同じ信号を分岐するだけなので、配線作業は大きく増大しません。 | ||
+ | |||
+ | なお、材線検出器については、S88などのシステムが規格化されており、省配線化に貢献しています。 | ||
+ | |||
+ | Tomix社のTNOSが、価格の割に制約が大きいのは、アナログ車両を動かす複雑な仕組みを、TNOSの機器が請け負っているので、最終的に機器価格が増えて、技術的にもDCCよりも複雑な形になってしまっています。また、サウンドやギミックは、全く対応できません。人が介入する運転も、かなり簡易的なものになっており、制約が大きいです。 | ||
+ | |||
+ | なお、TNOSと同様の技術は数十年前から、業務用ジオラマの世界で当たり前のように使用されており、新しくもなんともありません。 | ||
+ | |||
+ | 鉄道模型における、自動運転は、このデジタル社会においてDCCが唯一の選択肢であることは、もう言うまでもありません。 | ||
==== 無線式の鉄道模型との差異は? ==== | ==== 無線式の鉄道模型との差異は? ==== | ||
行 18: | 行 38: | ||
よって、DCCを使用することが、現状の鉄道模型としては正しい選択肢です。なお、諸外国の一部メーカーの無線方式はDCCと相性が良いように出来ていますので、DCCを採用しても、無駄になる点については心配する必要はありません。 | よって、DCCを使用することが、現状の鉄道模型としては正しい選択肢です。なお、諸外国の一部メーカーの無線方式はDCCと相性が良いように出来ていますので、DCCを採用しても、無駄になる点については心配する必要はありません。 | ||
+ | ==== なぜ、日本ではDCCが普及しないのか ==== | ||
+ | |||
+ | 日本の鉄道模型メーカー自体に、DCC対応技術が不足している点が挙げられます。DCCは、電子制御技術の塊ですので、従来の鉄道模型メーカーの持つ射出成形金型技術、塗装技術、精密加工技術に加えて、組込みソフトウェア技術・電子回路技術などの新しい技術が必要です。 | ||
+ | |||
+ | 諸外国の鉄道模型メーカーも、DCCに対応する技術は社外から導入しているケースが多いですが、近年はエンジニアを社内に設けて内製化が進んでいます(PIKO、メルクリン、ESUなど)。 | ||
+ | |||
+ | 日本でDCCを普及させるためには、まずはユーザーがDCCを導入し、鉄道模型メーカーにDCCに対応しなければ生き残れないことを示すべきでしょう。 | ||
===== コマンドステーション関連 ===== | ===== コマンドステーション関連 ===== | ||
デジタル鉄道模型一問一答.txt · 最終更新: 2020/06/09 08:33 by yaasan