start
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
両方とも前のリビジョン前のリビジョン次のリビジョン | 前のリビジョン次のリビジョン両方とも次のリビジョン | ||
start [2019/03/27 20:35] – [DCCがお勧めの方] yaasan | start [2019/12/08 10:31] – [車両に組み込む] yaasan | ||
---|---|---|---|
行 28: | 行 28: | ||
{{:: | {{:: | ||
- | デジタル化で同一線路上の複数の車両、ポイント、その他の機器毎に様々な制御が可能になります!アナログは、残念ながらただ走るだけ、光るだけで、サウンドやギミックは全くできません。配線もシンプルにすることは難しいです。 | + | デジタル化で同一線路上の複数の車両、ポイント、その他の機器毎に様々な制御が可能になります!ポイントも線路までの配線もシンプルにできます。 |
{{:: | {{:: | ||
- | 日本以外の世界は、もうデジタルに移行しています。日本だけがアナログ全盛で、既に世界のデジタルの流れからは完全に取り残されています。日本のユーザー、模型メーカー、小売店の多くは、100年前から何も技術的進歩がありません。 | + | 配線は簡単。コマンドステーションから出ているフィーダ線に、並列に配線をしていくだけです。デコーダはアドレスで区別します。アドレスには、車両アドレス(Loco)とポイントアドレス(Accessory)の2種類が有り、全く別のものとして扱われます。単に”アドレス”とだけ言うと、通常は車両アドレスのことを示します。 |
+ | |||
+ | {{:: | ||
+ | |||
+ | |||
+ | 日本以外の世界は、もうデジタルに移行しています。デジタルは楽しい! | ||
===== DCCがお勧めの方 ===== | ===== DCCがお勧めの方 ===== | ||
- | アナログが鉄道模型の全てと思っていませんか。デジタル鉄道模型・DCCに移行すれば、楽しめる世界は大きく広がります。 | + | デジタル鉄道模型・DCCに移行すれば、楽しめる世界は大きく広がります。 |
* 世界の最先端を楽しみたい、新しい物好き! | * 世界の最先端を楽しみたい、新しい物好き! | ||
- | * アナログの配線に困っている方、配線をシンプルにスマートにしたい方 | + | * 配線が多くて困っている方、配線をシンプルにスマートにしたい方 |
* リアリティあるサウンドを体験してみたい方 ([[https:// | * リアリティあるサウンドを体験してみたい方 ([[https:// | ||
* 複雑、複数車両の制御、自動運転にチャレンジしたい方 | * 複雑、複数車両の制御、自動運転にチャレンジしたい方 | ||
行 51: | 行 56: | ||
{{youtube> | {{youtube> | ||
- | こんなに楽しい世界があるのに、今まで通りアナログ鉄道模型をひたすらコレクションして遊び続けますか? | + | こんなに楽しい世界があります! |
行 58: | 行 63: | ||
困ったとき、情報源、コミュニケーションの場として[[https:// | 困ったとき、情報源、コミュニケーションの場として[[https:// | ||
- | DCCをはじめるためには、レールと車両が必要です。レールは、普通のアナログ鉄道模型と同じものが使えます。\\ | + | DCCをはじめるためには、レールと車両が必要です。レールは、一般的な鉄道模型と同じものが使えます。\\ |
- | Nゲージであれば、カトーとトミックスがレールを販売しています。HOゲージのレールは日本で入手しやすいものはカトーしか販売していません。Zゲージはロクハンから販売されています。これらのメーカーの製品は、ヨドバシカメラや、模型店、アマゾンなど、入手は容易です。リアリティを追求する方は、さらにマイナーですがPECOやシノハラといったレールメーカーもあります。 | + | Nゲージであれば、カトーとトミックスがレールを販売しています。HOゲージのレールは日本で入手しやすいものはカトーしか販売していません。Zゲージはロクハンから販売されています。これらのメーカーの製品は、ヨドバシカメラや、模型店、アマゾンなど、入手は容易です。リアリティを追求する方は、さらにマイナーですがPECOといったレールメーカーもあります。 |
ヨーロッパのメーカーのレール(メルクリンとロコ): | ヨーロッパのメーカーのレール(メルクリンとロコ): | ||
行 74: | 行 79: | ||
DCCの最初の一台は、全てデコーダも組み込み済みのサウンド車両が良いです。できるなら、ESUの車両は高価ですが(日本で8万円、海外輸入で4万円)、ギミックが超多機能でDCCの可能性を大きく感じられます。ぜひ、海外輸入でお買い得で手に入れましょう。 | DCCの最初の一台は、全てデコーダも組み込み済みのサウンド車両が良いです。できるなら、ESUの車両は高価ですが(日本で8万円、海外輸入で4万円)、ギミックが超多機能でDCCの可能性を大きく感じられます。ぜひ、海外輸入でお買い得で手に入れましょう。 | ||
- | なお、国内のT賞堂の車両は、DCCに公式対応していません(サポートがありません)。DCCに準拠したDCC車両を購入しましょう。 | + | なお、国内の天賞堂のカンタムサウンド車両は、DCCに公式対応していません(サポートがありません)が、DCCとして使用可能です。 |
また、電子工作の知識やプログラミングの知識があると、キットを活用することで自分オリジナルのコマンドステーションやデコーダを実現することができます。 | また、電子工作の知識やプログラミングの知識があると、キットを活用することで自分オリジナルのコマンドステーションやデコーダを実現することができます。 | ||
- | |||
- | |||
===== 必要な機器 ===== | ===== 必要な機器 ===== | ||
行 133: | 行 136: | ||
===== 主なDCCデコーダ ===== | ===== 主なDCCデコーダ ===== | ||
- | 日本で入手性の良いDCCデコーダを以下に挙げさせていただきます。 | + | 日本で入手性の良いDCCデコーダを以下に挙げさせていただきます。今では、ドイツからの輸入もそれほど難しくありません。基本的に、最初のDCCデコーダはESUをお勧めします。安定性、相性などでトラブルが少ないです。 |
- | 2016年現在、DCCデコーダの電子工作では日本が最先端になりつつあります。電子工作ができる人は世界でも一番安く、自分でプログラミングできるデコーダを入手できます。 | + | |
+ | 2019年現在、DCCデコーダの電子工作分野では日本が最先端になりつつあります。電子工作ができる人は世界でも一番安く、自分でプログラミングできるデコーダを入手できます。 | ||
^メーカー ^製品 ^特徴 ^ | ^メーカー ^製品 ^特徴 ^ | ||
行 149: | 行 153: | ||
|Rokuhan| [[http:// | |Rokuhan| [[http:// | ||
|Rokuhan| [[http:// | |Rokuhan| [[http:// | ||
+ | |ESU | LokSound 5 | 最高級サウンドデコーダ。[[https:// | ||
+ | |ESU | LokPilot | サウンド無しのデコーダ。安定性が良く高機能。| | ||
+ | |laisdcc|[[https:// | ||
+ | |laisdcc|[[https:// | ||
+ | |laisdcc|[[https:// | ||
{{http:// | {{http:// | ||
行 159: | 行 167: | ||
DCCを始めるうえで、一番のハードルは車両にDCCデコーダを組み込むことです。ヘッドライト、テールライトの制御も入れると、車両の配線が非常に複雑になってきます。 | DCCを始めるうえで、一番のハードルは車両にDCCデコーダを組み込むことです。ヘッドライト、テールライトの制御も入れると、車両の配線が非常に複雑になってきます。 | ||
- | 日本では、(1)自分で改造する、(2)Nゲージなら[[http:// | + | 日本では、(1)自分で改造する(ゲージ問わず)、(2)Nゲージなら[[http:// |
- | 自分で組み込んだ例(Zゲージ)\\ {{https:// | + | 2019年夏頃から、車両搭載の作業を大幅に簡略化するExpBoardシリーズ発表し、関連製品をリーズナブルに提供しています。Next18というDCCで世界標準的に使用されるコネクタを採用し、ワンタッチでサウンドまでサポートできる仕組みを提供しています。 |
- | ヨーロッパのメーカーの車両は、標準規格で決まったNEM652(NMRA 8pin)やその高機能版(MTC-21等)のコネクタが装着されているケースが多く、余計な配線作業をせずに容易にDCCデコーダの装着と、各種ライトや照明などのDCC制御が簡単にできてしまいます。ヨーロッパで入手できるDCCデコーダは、これらのコネクタに対応した製品が多く出回っており、ユーザーは容易にDCC対応ができます。 | + | {{:2019-10-23_21.10.35.jpg? |
- | {{:: | + | ^Nゲージ向け |
+ | ^HOゲージ向け |KATO [[ExpBoardNext18]]\\ その他汎用[[ExpBoardGeneral]]| | ||
- | コネクタを標準で車両に装着しているかどうかは、販売するメーカーに依存します。日本のメーカーは、カトー以外は全く対応していないケースがほとんどです。またそのカトーでも一部の車両しか対応できていません。メーカーにDCCコネクタ装着の働きかけを多くの人間が要求していくしかないのが実情です。 | + | DCCコネクタは以下の通り、様々なものがあります。 |
|DCCフレンドリー| KATOが独自に開発したNゲージ用コネクタ | [[http:// | |DCCフレンドリー| KATOが独自に開発したNゲージ用コネクタ | [[http:// | ||
|NEM652/ | |NEM652/ | ||
+ | |Next18 |Nゲージ向けに開発された超小型コネクタ。プラHOにも好適。 |[[ExpBoardNext18]] | | ||
|MTC 21pin | 高機能な車両向けのコネクタ。 | [[http:// | |MTC 21pin | 高機能な車両向けのコネクタ。 | [[http:// | ||
行 198: | 行 208: | ||
- | ===== スマホで鉄道模型を楽しむ ===== | + | ===== サウンドを楽しむ ===== |
- | アナログの鉄道模型向けに、各社がパワーパックを発売しています。アナログ向けですので、もちろん、1つの線路上に複数の車両は置けません。スロットルが単にスマホの画面に変わっただけで、何も変わりません。車両からは音もでません。ギミックもありません。 | + | ヨーロッパ、アメリカの車両は既に現地で、サウンドの出る車両が販売されており、入手も輸入すれば用意です。 |
- | しかし、DCC・デジタル鉄道模型は違います!スマホを使うことで、楽しさがさらに上がります。DesktopStationが発売している[[DSair_JP|DSair]]は、超小型なDCCコマンドステーションです。 | + | 一方で日本型サウンド車両は、一部のお店がサービスで提供している程度で、高品質なものが多くはありませんでした。 |
+ | [[https:// | ||
- | {{youtube> | + | なお、このデータを使用するためには、ESU社のLokSound V4、LokSound 5シリーズのサウンドデコーダが必要です。詳細は[[https:// |
- | 複数のスマホやタブレット、PCから接続を許容しており、同一線路上で、スマホそれぞれから、別々の車両をコントロールできます!サウンド機関車、ギミック入り車両なら、それをフルに活用できます。お子さんと一緒に、運転会でご友人と一緒に、一つの線路で和気あいあいと、遊んでみませんか? | + | 車両に搭載するには加工が必要なケースもあります。DesktopStationでは、[[ExpBoard]]というKATO HO向けの搭載を支援する基板を販売しております。 |
- | {{youtube> | + | C11: |
+ | {{youtube> | ||
+ | クモハ12: | ||
+ | {{youtube> | ||
- | ===== 自動運転を楽しむには ===== | + | キハ40: |
+ | {{youtube> | ||
- | ==== 自動運転の実現方法 ==== | + | 国鉄近郊型113系: |
+ | {{youtube> | ||
- | S88-Nに対応しているコマンドステーションは、Desktop Stationの[[DSmain R5.1]]や[[DSair2]]、そのほかメルクリンのCS2やCS3となっています。 | + | ===== スマホで鉄道模型を楽しむ ===== |
- | DesktopStationでは、大きく2種類の自動運転の実現方法を提案しています。なお、両方ともパソコンが必須ですが、 | + | アナログの鉄道模型向けに、各社がパワーパックを発売しています。アナログ向けですので、もちろん、1つの線路上に複数の車両は置けません。スロットルが単にスマホの画面に変わっただけで、何も変わりません。車両からは音もでません。ギミックもありません。 |
- | (1) パソコンを使った自動運転 | + | しかし、DCC・デジタル鉄道模型は違います!スマホを使うことで、楽しさがさらに上がります。DesktopStationが発売している[[DSair_JP|DSair]]は、超小型なDCCコマンドステーションです。 |
- | Windows用の無償ソフトである、[[Desktop Station Software]]を使って、USB経由で[[DSmain R5.1]]、[[DSair2]]等をコントロールする方式です。常にパソコンが必要ですが、メモリや自動運転プログラミングの容量の制約が事実上ありません。また複雑な動きが可能となります。 | + | {{youtube> |
+ | 複数のスマホやタブレット、PCから接続を許容しており、同一線路上で、スマホそれぞれから、別々の車両をコントロールできます!サウンド機関車、ギミック入り車両なら、それをフルに活用できます。お子さんと一緒に、運転会でご友人と一緒に、一つの線路で和気あいあいと、遊んでみませんか? | ||
- | ^商品 ^価格帯 ^備考^ | + | {{youtube> |
- | |[[DSmain R5.1]] | 26800円 | Desktop Stationでのフラグシップ機、PC接続用。 | | + | |
- | |S88デコーダ | ものによりけり| Nucky、Fujigaya2等から販売されています。| | + | |
- | |ACアダプタ 12V/2A | 1000円 | 秋月電子などで購入可能。センタープラス、内径Φ2.1mmのもの| | + | |
- | |USBケーブル | 108円 | 100円ショップで購入可能。PCとの接続に必要。| | + | |
- | |フィーダー線 | 500円くらい | 使用するレールによって異なります。| | + | |
- | |DCC車両 | ものによりけり| DCCデコーダを搭載していれば何でも可| | + | |
- | (2) パソコン不要の自動運転 | ||
- | パソコンを使って、ArduinoのC言語プログラミングを行って、その内容をArduino UNOに書き込むことで、実際に使うときにはパソコンなしで動かせるシステムです。一番安くDCCの自動運転を始めることができます。必要なものは以下の通りです。うまく自分で用意すると、**3000円**程度で始められます。 | + | ===== 自動運転を楽しむには ===== |
- | 比較的シンプルなコントロールや、自動運転だけでなくボタン操作で自分オリジナルのコマンドステーションに仕上げることも出来ます。 | + | [[DCCautomatic]]を参照下さい。 |
- | ^商品 ^価格帯 ^備考^ | + | ===== 関連サイト、資料など |
- | |[[DSshield]] | 1800円 | Desktop Stationで一番安い自動運転用機器 | | + | |
- | |Arduino UNO(互換品も可能) | 500円(互換品) / 4000円(純正品)| 互換品は自己責任でご使用ください。| | + | |
- | |ACアダプタ 12V/2A | 1000円 | 秋月電子などで購入可能。センタープラス、内径Φ2.1mmのもの| | + | |
- | |USBケーブル | 108円 | 100円ショップで購入可能。Arduino UNOに自動運転ソフトを書き込むのに必要| | + | |
- | |フィーダー線 | 500円くらい | 使用するレールによって異なります。| | + | |
- | |DCC車両 | ものによりけり| DCCデコーダを搭載していれば何でも可| | + | |
- | ==== 自動運転の基本となる在線検出 ==== | + | 資料 |
- | DCCといえば、複数の車両を1つのレールに乗せて制御する自動運転が醍醐味です。しかしながら、気軽に自動運転を行うことは意外と難しいです。そこで自動運転に必要な機器は、在線検出システムです。車両がどこにいるのか、レールの各所に検出器を置いて、そこで検出したら駅に止めるとか、ポイントを切り替える、信号を変化させるなどの動きをプログラミングして自動運転を実現できます。 | + | * 電子工作で面白い!鉄道模型のDCC入門 [[https:// |
+ | * デジタル鉄道模型で始める自動運転入門 ~ビジュアルプログラミングで簡単入門~ rev.0[[https:// | ||
- | {{https:// | ||
- | 自動運転に必要な在線検出システムには以下の種類があり、様々な特徴があります。 | + | 関連サイト |
- | * Loconet(デジトラックス社、カトーが採用)\\ 多機能な在線検出機能を提供。日本では在線検出機器や信号機などが入手困難。 | + | * [[https:// |
- | * S88-N\\ メルクリン社が提唱したシンプルな在線検出方式でヨーロッパの多くのメーカーが採用。Desktop Stationが日本で採用しており、在線検出機器も複数の種類が販売されている。 | + | * [[https://desktopstation.net/sounds/|オープンサウンドデータ]] 超高品質な日本型DCCサウンドデータの提供。ESU LokSound向け。なんと日本で一番の品質なのに無料です! |
- | + | ||
- | Desktop Stationは、Ethernetケーブルで簡単に引き回しが可能なヨーロッパ式のS88-Nシステムの普及促進を行っております。日本では以下のメーカーがS88対応の機器を発売しており、以前の輸入品のみであった状況から入手性が非常に良くなっています。 | + | |
- | + | ||
- | * Fujigaya2 [[http:// | + | |
- | * Nucky [[http:// | + | |
- | * Desktop Station | + | |
- | + | ||
- | このほか、本場のヨーロッパからだと、[[http:// | + | |
- | + | ||
- | {{https:// | + | |
- | + | ||
- | {{https:// | + | |
- | + | ||
- | ==== 自動運転のプログラミング ==== | + | |
- | + | ||
- | 自動運転を実際に行うためには運転パターンをプログラミングする必要があります。CS2やECoSではコマンドステーション機器単体で自動運転が実装できますが、自動運転が可能な機能や範囲は限定的です。PCと接続してPC上で動かす自動運転ソフトでは、超高機能なJMRIやRail& | + | |
- | + | ||
- | Desktop Stationでは、この間を埋めるためのソフトウェア[[Desktop Station Software]]を開発し、DCC/ | + | |
- | + | ||
- | {{https:// | + | |
- | + | ||
- | + | ||
- | ===== 応用例 ===== | + | |
- | + | ||
- | 以下の方がDesktop Stationの機器を使用した応用例を披露されています。 | + | |
- | + | ||
- | * [[http://www.namelesscity.tokyo/2018/03/h0.html|小スペースH0ゲージのススメ]] (Nameless City) | + | |
- | * [[http:// | + | |
- | * [[http:// | + | |
- | ===== 資料など ===== | + | |
- | + | ||
- | * 電子工作で面白い!鉄道模型のDCC入門 [[https:// | + |
start.txt · 最終更新: 2024/02/25 15:37 by yaasan