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start [2018/11/27 07:26] – [主なDCCコマンドステーション] yaasan | start [2024/02/25 15:36] – [(2) 本体と操作器が1つ(オールインワン)] yaasan | ||
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- | ====== | + | ====== |
- | DCCは鉄道模型をさらに面白くする道具です。DCCを使いこなして、鉄道模型をたっぷり楽しみましょう。DCCを使えば、こんなことが実現できます。 | ||
- | * 配線やハードウェアが簡素。同一レール上で複数車両を制御できる。車両もポイントも信号機もジオラマの建物もすべて2本で制御できる。 | ||
- | * スマホやタブレットといったICT端末とも相性が良い。リッチな画面を使って、車両やポイント、信号機を思い通りに制御できます。 | ||
- | * 車両やポイントを命令で制御するため、コンピュータとの親和性が高い。つまり自動運転が安価に短時間で作りやすい。 | ||
- | * 車両に組み込めるギミックが自由になる。音を出す、ドアを開ける、連結開放、照明制御、パンタグラフの上げ下げも自由自在。 | ||
- | * モータの特性に合わせて走行設定をチューニングしておけば遊ぶ時は面倒な開始電圧調整などは一切不要。 | ||
- | * 車両だけで無く、ポイント、信号機、ジオラマの情景の制御もDCCで2本のケーブルだけで実現可能。 | ||
- | つまり、こんなことができます。 | ||
- | * 複数人で、同一線路で遊べる。つまり続行運転が複数で出来る。 | ||
- | * 碓氷峠の連結開放!重連機関車の制御、機回しが再現できます。 | ||
- | * ダイヤ通りに自動運転。思い出の駅の電車の動きを再現。 | ||
- | * 信号とポイントをコンピュータに自動制御させて、運転に集中!気分は運転手! | ||
- | * 超低速運転、臨場感のあるサウンドやギミックを搭載して制御。 | ||
- | * 電源供給もできるのでジオラマの電源に使用してシンプル化 | ||
- | * ビルの照明も制御。情景をモータなどで動かしたり、ギミックを実現可能。 | ||
- | * システム制御の教育、プログラミング教育に最適。わかりやすい電車を使って機械の制御の仕組みを学べます。 | ||
- | {{https:// | ||
- | ===== DCC(デジタル)とアナログの違い | + | ===== DCCをはじめるためには |
- | {{::dccbegin1.png|}} | + | 困ったとき、情報源、コミュニケーションの場として[[https:// |
- | デジタル化で同一線路上の複数の車両、ポイント、その他の機器毎に様々な制御が可能になります!アナログは、残念ながらただ走るだけ、光るだけで、サウンドやギミックは全くできません。配線もシンプルにすることは難しいです。 | + | DCCに関連したサイトを以下に紹介します。情報源や機材購入、相談等に活用ください。 |
- | {{::dccbegin2.png|}} | + | * [[https:// |
+ | * [[https:// | ||
+ | * [[https:// | ||
+ | * [[https:// | ||
+ | * [[https:// | ||
+ | * [[https:// | ||
+ | * [[https:// | ||
- | 日本以外の世界は、もうデジタルに移行しています。日本だけがアナログ全盛で、既に世界のデジタルの流れからは完全に取り残されています。日本のユーザー、模型メーカー、小売店の多くは、100年前から何も技術的進歩がありません。 | ||
+ | ===== はじめに ===== | ||
- | ===== DCCがお勧めの方 ===== | + | まず、**現在の日本では、DCCは簡単にすぐ導入できるものになっていますが、多くの勉強が必要**です。それは模型メーカーからDCC入門セットがないためで、様々な部材を、自分でそろえる必要があります。年々、DCC環境は改善しておりますが、ハードルがある点、承知いただけると幸いです。 |
- | アナログが鉄道模型の全てと思っていませんか。デジタル鉄道模型・DCCに移行すれば、楽しめる世界は大きく広がります。 | + | ^用意するもの^説明^ |
+ | |レール類|アナログと同じものが使用できます。| | ||
+ | |ポイント類| アナログのまま使用する場合は、そのままでも構いません。ポイントもDCC化する場合は、デコーダを繋げる必要があります。ポイント用のデコーダへの配線は、線路から供給できます| | ||
+ | |車両|デコーダを搭載する必要があります。車両にDCC搭載可能となっていない場合には大掛かりな改造が必要です。| | ||
+ | |コントローラ| アナログのパワーパック・コントローラは使えません。DCC専用のパワーパック(コマンドステーションと呼びます)を用意しなくてはいけません | | ||
- | * 世界の最先端を楽しみたい、新しい物好き! | + | ===== DCC用のレール |
- | * アナログの配線に困っている方、配線をシンプルにスマートにしたい方 | + | |
- | * 複雑、複数車両の制御、自動運転にチャレンジしたい方 | + | |
- | * タイマー式の信号機に不満な方、鉄道模型でも信号制御を厳密にしたい方 | + | |
- | * ポイントの配線をシンプルにしたい方 | + | |
- | * 電車が好きで、電子工作ユーザー、Arduino、mbed、micro: | + | |
- | * 車両のギミックを搭載して楽しみたい方(自動パンタグラフ、サウンド、サーボ、複雑な照明・ライト制御、連結解放など) | + | |
- | * 本物と同じような、高度な鉄道・信号制御を使ってプログラミング・電気・情報の教育用に使いたい教育関係者 | + | |
- | {{youtube> | + | DCCをはじめるためには、レールと車両が必要です。レールは、一般的な鉄道模型と同じものが使えます。\\ |
- | + | ||
- | こんなに楽しい世界があるのに、今まで通りアナログ鉄道模型をひたすらコレクションして遊び続けますか? | + | |
- | + | ||
- | + | ||
- | ===== DCCをはじめるためには ===== | + | |
- | 困ったとき、情報源、コミュニケーションの場として[[https:// | + | Nゲージであれば、カトーとトミックスがレールを販売しています。カトーのNゲージレール(UNITRACK)の方が、DCC向きと言われます。HOゲージのレールは日本国内で全国的に入手しやすいものはカトーのUNITRACKとなります。Zゲージはロクハンから販売されています。これらのメーカーの製品は、ヨドバシカメラや、鉄道模型店、アマゾンなど、入手は容易です。レイアウト店等、リアリティを追求する方は、日本国内ではIMON(旧シノハラ)、海外ではPECO、ティリッヒといったレールメーカーの道床付レールと呼ばれる、プロ・セミプロ向けの雰囲気を重視した線路を使用するケースがよくあります。 |
- | DCCをはじめるためには、レールと車両が必要です。レールは、普通のアナログ鉄道模型と同じものが使えます。\\ | + | アナログとDCCで大きく違うのは、消費電力が大きくなることです。同一線路で複数の車両が走れること、ポイントなどの給電も線路から行えること、サウンド機能で消費電力が大きくなることなどです。消費電力が大きくなるという事は、線路やフィーダ線の電圧降下の影響が大きくなるという事です。アナログでも、長い線路の場合には大きな問題でしたが、DCCではさらに顕著になります。対策は、アナログと変わりません。太いフィーダ線を使い、線路の接続は強固で通電性の良い線路を使うと良いです。 |
- | Nゲージであれば、カトーとトミックスがレールを販売しています。HOゲージのレールは日本で入手しやすいものはカトーしか販売していません。Zゲージはロクハンから販売されています。これらのメーカーの製品は、ヨドバシカメラや、模型店、アマゾンなど、入手は容易です。リアリティを追求する方は、さらにマイナーですがPECOやシノハラといったレールメーカーもあります。 | ||
ヨーロッパのメーカーのレール(メルクリンとロコ): | ヨーロッパのメーカーのレール(メルクリンとロコ): | ||
{{https:// | {{https:// | ||
+ | ===== DCCで使えるスケール・ゲージ ===== | ||
- | 基本的に、DCCをするにはHOが使い勝手・コストでベストです。KATOのUNITRACK HOで揃えていくのが初心者にはお勧めです。もちろん、他のメーカーのレールでもかまいません。 | + | 基本的に、DCCをするにはHOがデコーダ搭載作業、使い勝手・コストでベターと言われてきましたが、[[https:// |
- | 車両は、カトーがDCCにも対応可能な車両(一部)を販売しています。Nゲージ車両であれば、DCCフレンドリーに対応したものが良いです。HOゲージであれば、NMRA8ピン(NEM652)を採用したものが良いでしょう。車両を改造しても構わない人は、ほかのメーカーのものでも問題ありません。 | + | * 海外ではHOが主流。スピーカーサイズなどで、特にサウンドDCCで優位 |
+ | * NゲージのDCC化も製品がある。ただし、スピーカーサイズ、搭載ハードルは少しあるが、車両に特化した専用DCC基板が多く登場し、ハードルはHOより低くなっているケースもある。 | ||
- | このほかに、車両やポイントなどをDCCに対応させるためのデコーダと呼ばれるコンピュータ基板、デコーダを制御する親となるコマンドステーションが必要になります。デコーダや、コマンドステーションは世界中に多くのメーカーが販売していますが、日本で入手できるものはそれほど多くありません。 | ||
- | DCCの最初の一台は、全てデコーダも組み込み済みのサウンド車両が良いです。できるなら、ESUの車両は高価ですが(日本で8万円、海外輸入で4万円)、ギミックが超多機能でDCCの可能性を大きく感じられます。ぜひ、海外輸入でお買い得で手に入れましょう。 | + | ===== DCCで使える車両・ポイント |
- | + | ||
- | なお、国内のT賞堂の車両は、DCCに公式対応していません(サポートがありません)。DCCに準拠したDCC車両を購入しましょう。 | + | |
- | + | ||
- | また、電子工作の知識やプログラミングの知識があると、キットを活用することで自分オリジナルのコマンドステーションやデコーダを実現することができます。 | + | |
+ | このほかに、車両やポイントなどをDCCに対応させるためのデコーダと呼ばれるコンピュータ基板、デコーダを制御する親となるコマンドステーションが必要になります。デコーダや、コマンドステーションは世界中に多くのメーカーが販売しています。しかし、日本で入手できるデコーダ・コマンドステーションは、それほど多くありません。 | ||
+ | 国内のDCCreadyな車両としては、天賞堂のカンタムサウンド車両があります。ユーザーの一部が勘違いされているケースもありますが、DCCに公式対応しておりが、DCCとして使用可能です。なお、天賞堂はDCCのサポートは実施しない旨が説明書に記載されているので、ご注意ください。 | ||
===== 必要な機器 ===== | ===== 必要な機器 ===== | ||
行 87: | 行 66: | ||
* DCCコマンドステーション(DCCコントローラ、DCCパワーパック) | * DCCコマンドステーション(DCCコントローラ、DCCパワーパック) | ||
* レールとコマンドステーションをつなぐフィーダー線 | * レールとコマンドステーションをつなぐフィーダー線 | ||
- | * PC・コンピュータ(自動運転制御用) | + | * スマホ・タブレット、またはPC・コンピュータ(自動運転制御用) |
* ポイント、ポイント用デコーダ | * ポイント、ポイント用デコーダ | ||
- | * 在線検出器(自動運転制御用) | + | * 在線検出器(本格的な自動運転を行う場合) |
* その他 | * その他 | ||
- | これに加えて、鉄道模型の究極の楽しみであるジオラマ(情景)、レイアウトを作るとさらに臨場感が高まって楽しみが倍増します。大きな面積は必要なく、小さなモジュールを作って、お座敷運転に組み合わせるだけでも臨場感が高められます。 | + | アナログ鉄道模型を既に楽しまれていることを想定し、弊社製品でまとめると以下のような構成・目安の金額となります。 |
+ | |||
+ | |DCCコマンドステーション| [[DSairLite]] |10000円~| | ||
+ | |DCCサウンド車両(自作)| 1両の車両+[[https:// | ||
+ | |DCC非サウンド車両(自作)| 1両の車両+MT40製デコーダ等, | ||
+ | |DCCサウンド車両(既製品)| HOの機関車| 5~6万円程度| | ||
+ | |||
+ | |||
+ | ===== DCCコマンドステーション===== | ||
+ | |||
+ | コマンドステーションは、車両やポイントなどに入ったデコーダに電力と命令を送るための機器(パワーパック)です。コマンドステーションには、いくつかの種類があります。 | ||
+ | |||
+ | ==== (1) 本体と操作器が別々 ==== | ||
+ | |||
+ | レンツのコマンドステーションや、デジトラックスの上位機種が該当し、本体と操作器が別になっています。 | ||
+ | 一番最初に登場した形態です。 | ||
+ | |||
+ | ==== (2) 本体と操作器が1つ(オールインワン) ==== | ||
+ | |||
+ | 操作器と本体が同一のケースに入っており、持ち運びしやすい形になっています。 | ||
+ | デスクトップステーションの[[DSairLite]]や、KATO/デジトラックスの[[https:// | ||
+ | |||
+ | {{: | ||
+ | |||
+ | {{http:// | ||
+ | ==== (3) 操作器がスマホやタブレット ==== | ||
+ | |||
+ | スマートフォンを用いて、無線で操作できるコマンドステーションです。近年登場しており、RocoのZ21やDesktop Stationの[[DSair2]]などがあります。(2)の形態に、追加の無線オプションとして取り付けられるタイプもあります。 | ||
- | ===== 主なDCCコマンドステーション===== | ||
- | 日本で入手性の良いDCCコマンドステーションを以下に挙げさせていただきます。 | ||
- | 電子工作ユーザーや、PC制御、自動運転をメインにする方は弊社製品を推奨いたします。逆に、完成されて単独動作のみで使用したい方は、他社品が良いです。 | ||
- | ^メーカー ^機種 ^備考 ^ | ||
- | |カトー(Digitraxx)| [[http:// | ||
- | |ロクハン|[[http:// | ||
- | |Roco | Z21 | スマホで運転できるDCCコントローラ | | ||
- | |永末システム|[[http:// | ||
- | |TwayDCC |[[https:// | ||
- | |Desktop Station |[[DSmain R5.1]] |大容量機種。USB標準搭載でPCからの制御向け。S88-N標準搭載。| | ||
- | |Desktop Station |[[DSair2]]| スマホでみんなで遊べるコマンドステーション。世界最小。| | ||
- | {{https:// | ||
===== 主なDCCデコーダ ===== | ===== 主なDCCデコーダ ===== | ||
- | 日本で入手性の良いDCCデコーダを以下に挙げさせていただきます。 | + | 日本で入手性の良いDCCデコーダを以下に挙げさせていただきます。欧州製のものか日本製のものを推奨します。一部のアメリカ製デコーダで発生する相性トラブルが少ないです。 |
- | 2016年現在、DCCデコーダの電子工作では日本が最先端になりつつあります。電子工作ができる人は世界でも一番安く、自分でプログラミングできるデコーダを入手できます。 | + | |
^メーカー ^製品 ^特徴 ^ | ^メーカー ^製品 ^特徴 ^ | ||
- | |カトー | [[http:// | + | |DesktopStation | [[https:// |
- | |永末システム | [[http:// | + | |MT40 | [[https:// |
- | |Nucky | [[http:// | + | |カトー | [[http:// |
- | |Nucky | [[http:// | + | |永末システム | [[http:// |
+ | |Nucky | [[http:// | ||
+ | |Nucky | [[http:// | ||
+ | |Nucky | [[http:// | ||
|Nucky | [[http:// | |Nucky | [[http:// | ||
- | |Desktop Station | [[DSturnout|据え置き型ポイントデコーダ]] |ソフトの書き換えができるArduinoベースのスローモーション・ソレノイド向けポイント用DCCデコーダ!| | + | |名古屋電鉄 | [[http:// |
- | |Desktop Station | [[DSservo|据え置き型サーボデコーダ]] | ソフトの書き換えができるArduinoベースの完全オープンなポイントサーボデコーダ!| | + | |
- | |名古屋電鉄 | [[http:// | + | |
- | |名古屋電鉄 | [[http:// | + | |
|DCC館| [[http:// | |DCC館| [[http:// | ||
+ | |Rokuhan| [[http:// | ||
+ | |Rokuhan| [[http:// | ||
+ | |ESU | LokSound 5 | 最高級サウンドデコーダ。1つ2万円程度。[[https:// | ||
+ | |ESU | LokPilot | サウンド無しのデコーダ。安定性が良く高機能。| | ||
+ | |laisdcc|860015 Next18 |香港の安価なDCCデコーダ。 NやプラHOに。| | ||
+ | |laisdcc|[[https:// | ||
+ | |laisdcc|860021 NEM652 |香港の安価なDCCデコーダ。HO向けの旧来の8ピンコネクタ向け。 | | ||
+ | |||
+ | {{https:// | ||
+ | |||
+ | ===== DCCデコーダをチェックする ===== | ||
+ | |||
+ | DCCデコーダをいきなり車両に入れてませんか?今は非常に減りましたが、ごく稀に故障している場合があります。一つずつ確認しないと、デコーダが故障しているのか、自分の配線がおかしいのか、車両の集電性能が悪いのか、切り分けができなくなります。 | ||
+ | |||
+ | * デコーダの動作確認をする→デコーダテスターを使う(後述) | ||
+ | * 配線がおかしい場合→目視チェック、回路テスターを使う | ||
+ | * 車両の集電性能を確認する→アナログコントローラで運転してみる | ||
+ | |||
+ | DCCデコーダをチェックする方法として、もっとも簡単なのは、「デコーダテスター」を用意して、事前に確認する事です。ESU社のデコーダテスターやLaisDcc社のデコーダテスター製品が国内では入手できます。 | ||
+ | |||
+ | {{https:// | ||
+ | |||
+ | LaisDcc製のデコーダテスターは[[https:// | ||
- | {{https:// | ||
- | 純国産世界最安DCCデコーダ [[http:// | ||
- | {{https:// | ||
===== DCCデコーダを組み込む ===== | ===== DCCデコーダを組み込む ===== | ||
行 138: | 行 152: | ||
DCCを始めるうえで、一番のハードルは車両にDCCデコーダを組み込むことです。ヘッドライト、テールライトの制御も入れると、車両の配線が非常に複雑になってきます。 | DCCを始めるうえで、一番のハードルは車両にDCCデコーダを組み込むことです。ヘッドライト、テールライトの制御も入れると、車両の配線が非常に複雑になってきます。 | ||
- | 日本では、(1)自分で改造する、(2)Nゲージなら[[http:// | + | 日本では、(1)自分で改造する(ゲージ問わず)、(2)Nゲージなら[[http:// |
- | 自分で組み込んだ例(Zゲージ)\\ {{https:// | + | 2019年夏頃から、車両搭載の作業を大幅に簡略化するExpBoardシリーズ発表し、関連製品をリーズナブルに提供しています。Next18というDCCで世界標準的に使用されるコネクタを採用し、ワンタッチでサウンドまでサポートできる仕組みを提供しています。 |
- | ヨーロッパのメーカーの車両は、標準規格で決まったNEM652(NMRA 8pin)やその高機能版(MTC-21等)のコネクタが装着されているケースが多く、余計な配線作業をせずに容易にDCCデコーダの装着と、各種ライトや照明などのDCC制御が簡単にできてしまいます。ヨーロッパで入手できるDCCデコーダは、これらのコネクタに対応した製品が多く出回っており、ユーザーは容易にDCC対応ができます。 | + | また、MT40というDCCメーカーは、車両に搭載しやすい形状の専用デコーダをリリースしています。 |
- | {{:: | + | {{:2019-10-23_21.10.35.jpg? |
- | コネクタを標準で車両に装着しているかどうかは、販売するメーカーに依存します。日本のメーカーは、カトー以外は全く対応していないケースがほとんどです。またそのカトーでも一部の車両しか対応できていません。メーカーにDCCコネクタ装着の働きかけを多くの人間が要求していくしかないのが実情です。 | + | ^Nゲージ向け |
+ | ^HOゲージ向け |KATO [[ExpBoardNext18]]\\ エンドウ向け[[ExpBoardENDO]]\\ KATO HO EF81向け[[EF81LightPCB]]\\ Tomix機関車向け[[TmxELLightPCB]]\\ その他汎用[[ExpBoardGeneral]]| | ||
- | |DCCフレンドリー| KATOが独自に開発したNゲージ用コネクタ | + | DCCコネクタは以下の通り、様々なものがあります。 |
- | |NEM652/NMRA 8pin | 欧米で事実上の標準コネクタ。 | [[http:// | + | |
+ | |Next18 | ||
|MTC 21pin | 高機能な車両向けのコネクタ。 | [[http:// | |MTC 21pin | 高機能な車両向けのコネクタ。 | [[http:// | ||
+ | |DCCフレンドリー| KATOが独自に開発したNゲージ用コネクタ\\ EM13とZIMOやESU LokSound5 micro Katoが対応 | [[http:// | ||
+ | |NEM652/ | ||
+ | |||
なお、国内メーカーの鉄道模型車両について、DCCコネクタ搭載の状況をまとめた[[DCC Ready Locos]]をまとめて公開しています。 | なお、国内メーカーの鉄道模型車両について、DCCコネクタ搭載の状況をまとめた[[DCC Ready Locos]]をまとめて公開しています。 | ||
+ | 2023年1月に、日本独自の[[https:// | ||
==== ポイントに組み込む ==== | ==== ポイントに組み込む ==== | ||
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{{https:// | {{https:// | ||
- | とある鉄道博物館では、Tortoiseのスローモーションポイントを設置して、なめらかな動作を行ってます。最近は、小型にするためにサーボ化する例もありますが、実績のあるTortoiseを使用するケースもまだ根強くあります。 | + | 大宮の鉄道博物館では、Tortoiseのスローモーションポイントを使用して、なめらかな動きを実現しています。ポイント切り替えは、よく見ると観察できます。最近は、小型にするためにサーボ化する例もありますが、安定性や使用実績のあるTortoiseを使用するケースもまだ根強くあります。 |
{{https:// | {{https:// | ||
行 177: | 行 197: | ||
- | ===== スマホで鉄道模型を楽しむ ===== | + | ===== サウンドを楽しむ ===== |
- | アナログの鉄道模型向けに、各社がパワーパックを発売しています。アナログ向けですので、もちろん、1つの線路上に複数の車両は置けません。スロットルが単にスマホの画面に変わっただけで、何も変わりません。車両からは音もでません。ギミックもありません。 | + | ヨーロッパ、アメリカの車両は既に現地で、サウンドの出る車両が販売されており、入手も輸入すれば用意です。 |
- | しかし、DCC・デジタル鉄道模型は違います!スマホを使うことで、楽しさがさらに上がります。DesktopStationが発売している[[DSair_JP|DSair]]は、超小型なDCCコマンドステーションです。 | + | 一方で日本型サウンド車両は、一部のお店がサービスで提供している程度で、高品質なものが多くはありませんでした。 |
+ | [[https:// | ||
- | {{youtube> | + | なお、このデータを使用するためには、[[https:// |
- | 複数のスマホやタブレット、PCから接続を許容しており、同一線路上で、スマホそれぞれから、別々の車両をコントロールできます!サウンド機関車、ギミック入り車両なら、それをフルに活用できます。お子さんと一緒に、運転会でご友人と一緒に、一つの線路で和気あいあいと、遊んでみませんか? | + | 車両に搭載するには加工が必要なケースもあります。DesktopStationでは、[[ExpBoard]]というKATO HO向けの搭載を支援する基板を販売しております。 |
- | {{youtube> | + | C11: |
+ | {{youtube> | ||
+ | クモハ12: | ||
+ | {{youtube> | ||
- | ===== 自動運転を楽しむには ===== | + | キハ40: |
+ | {{youtube> | ||
- | ==== 自動運転の実現方法 ==== | + | 国鉄近郊型113系: |
+ | {{youtube> | ||
- | S88-Nに対応しているコマンドステーションは、Desktop Stationの[[DSmain R5.1]]や[[DSshield]]、そのほかメルクリンのCS2やCS3となっています。 | + | ===== スマホで鉄道模型を楽しむ ===== |
- | DesktopStationでは、大きく2種類の自動運転の実現方法を提案しています。なお、両方ともパソコンが必須ですが、 | + | アナログの鉄道模型向けに、各社がパワーパックを発売しています。アナログ向けですので、もちろん、1つの線路上に複数の車両は置けません。スロットルが単にスマホの画面に変わっただけで、何も変わりません。車両からは音もでません。ギミックもありません。 |
- | (1) パソコンを使った自動運転 | + | しかし、DCC・デジタル鉄道模型は違います!スマホを使うことで、楽しさがさらに上がります。DesktopStationが発売している[[DSair_JP|DSair]]は、超小型なDCCコマンドステーションです。 |
- | Windows用の無償ソフトである、[[Desktop Station Software]]を使って、USB経由で[[DSmain R5.1]]、[[DS one]]、[[DSshield]]等をコントロールする方式です。常にパソコンが必要ですが、メモリや自動運転プログラミングの容量の制約が事実上ありません。また複雑な動きが可能となります。 | + | {{youtube> |
+ | 複数のスマホやタブレット、PCから接続を許容しており、同一線路上で、スマホそれぞれから、別々の車両をコントロールできます!サウンド機関車、ギミック入り車両なら、それをフルに活用できます。お子さんと一緒に、運転会でご友人と一緒に、一つの線路で和気あいあいと、遊んでみませんか? | ||
- | ^商品 ^価格帯 ^備考^ | + | {{youtube> |
- | |[[DSmain R5.1]] | 26800円 | Desktop Stationでのフラグシップ機、PC接続用。 | | + | |
- | |S88デコーダ | ものによりけり| Nucky、Fujigaya2等から販売されています。| | + | |
- | |ACアダプタ 12V/2A | 1000円 | 秋月電子などで購入可能。センタープラス、内径Φ2.1mmのもの| | + | |
- | |USBケーブル | 108円 | 100円ショップで購入可能。PCとの接続に必要。| | + | |
- | |フィーダー線 | 500円くらい | 使用するレールによって異なります。| | + | |
- | |DCC車両 | ものによりけり| DCCデコーダを搭載していれば何でも可| | + | |
- | (2) パソコン不要の自動運転 | ||
- | パソコンを使って、ArduinoのC言語プログラミングを行って、その内容をArduino UNOに書き込むことで、実際に使うときにはパソコンなしで動かせるシステムです。一番安くDCCの自動運転を始めることができます。必要なものは以下の通りです。うまく自分で用意すると、**3000円**程度で始められます。 | + | ===== 自動運転を楽しむには ===== |
- | 比較的シンプルなコントロールや、自動運転だけでなくボタン操作で自分オリジナルのコマンドステーションに仕上げることも出来ます。 | + | [[DCCautomatic]]を参照下さい。 |
- | ^商品 ^価格帯 ^備考^ | + | ===== 関連サイト、資料など |
- | |[[DSshield]] | 1800円 | Desktop Stationで一番安い自動運転用機器 | | + | |
- | |Arduino UNO(互換品も可能) | 500円(互換品) / 4000円(純正品)| 互換品は自己責任でご使用ください。| | + | |
- | |ACアダプタ 12V/2A | 1000円 | 秋月電子などで購入可能。センタープラス、内径Φ2.1mmのもの| | + | |
- | |USBケーブル | 108円 | 100円ショップで購入可能。Arduino UNOに自動運転ソフトを書き込むのに必要| | + | |
- | |フィーダー線 | 500円くらい | 使用するレールによって異なります。| | + | |
- | |DCC車両 | ものによりけり| DCCデコーダを搭載していれば何でも可| | + | |
- | ==== 自動運転の基本となる在線検出 ==== | + | 資料 |
- | DCCといえば、複数の車両を1つのレールに乗せて制御する自動運転が醍醐味です。しかしながら、気軽に自動運転を行うことは意外と難しいです。そこで自動運転に必要な機器は、在線検出システムです。車両がどこにいるのか、レールの各所に検出器を置いて、そこで検出したら駅に止めるとか、ポイントを切り替える、信号を変化させるなどの動きをプログラミングして自動運転を実現できます。 | + | * 電子工作で面白い!鉄道模型のDCC入門 [[https:// |
+ | * デジタル鉄道模型で始める自動運転入門 ~ビジュアルプログラミングで簡単入門~ rev.0[[https:// | ||
- | {{https:// | ||
- | 自動運転に必要な在線検出システムには以下の種類があり、様々な特徴があります。 | + | 関連サイト |
- | * Loconet(デジトラックス社、カトーが採用)\\ 多機能な在線検出機能を提供。日本では在線検出機器や信号機などが入手困難。 | + | * [[https:// |
- | * S88-N\\ メルクリン社が提唱したシンプルな在線検出方式でヨーロッパの多くのメーカーが採用。Desktop Stationが日本で採用しており、在線検出機器も複数の種類が販売されている。 | + | * [[https://desktopstation.net/shop/html/|DesktopStationShop]] Wi-Fiコマンドステーションはこちらから! |
- | + | * [[https:// | |
- | Desktop Stationは、Ethernetケーブルで簡単に引き回しが可能なヨーロッパ式のS88-Nシステムの普及促進を行っております。日本では以下のメーカーがS88対応の機器を発売しており、以前の輸入品のみであった状況から入手性が非常に良くなっています。 | + | |
- | + | ||
- | * Fujigaya2 | + | |
- | * Nucky [[http:// | + | |
- | * Desktop Station | + | |
- | + | ||
- | このほか、本場のヨーロッパからだと、[[http:// | + | |
- | + | ||
- | {{https:// | + | |
- | + | ||
- | {{https:// | + | |
- | + | ||
- | ==== 自動運転のプログラミング ==== | + | |
- | + | ||
- | 自動運転を実際に行うためには運転パターンをプログラミングする必要があります。CS2やECoSではコマンドステーション機器単体で自動運転が実装できますが、自動運転が可能な機能や範囲は限定的です。PCと接続してPC上で動かす自動運転ソフトでは、超高機能なJMRIやRail& | + | |
- | + | ||
- | Desktop Stationでは、この間を埋めるためのソフトウェア[[Desktop Station Software]]を開発し、DCC/ | + | |
- | + | ||
- | {{https:// | + | |
- | + | ||
- | + | ||
- | ===== 応用例 ===== | + | |
- | + | ||
- | 以下の方がDesktop Stationの機器を使用した応用例を披露されています。 | + | |
- | + | ||
- | * [[http:// | + | |
- | * [[http:// | + | |
- | * [[http:// | + | |
- | ===== 資料など ===== | + | |
- | + | ||
- | * 電子工作で面白い!鉄道模型のDCC入門 [[https:// | + |
start.txt · 最終更新: 2024/02/25 15:37 by yaasan