ロクハンのZゲージ 115系をDCCサウンド化する

日本型Zゲージと言えばロクハンさん、というのはもはや言うまでもないくらい、ご存じの事かと思います。ロクハンさんは、DCCにも熱心で、コマンドステーションやデコーダを発売しており、日本のDCCをけん引する鉄道模型メーカーの一つと言えるでしょう。ロクハンさんの車両のDCC化は既に容易な状況なのでありますが、日本型ZゲージのDCCサウンド化となると、Zゲージの非常に狭い空間・幅の中に入るサウンドデコーダが無くできない状況でした。

そんな中、2021年2月にドイツのESU社が発売を予告した、ESU 58923 LokSound5 Nanoの登場によって、ZゲージのDCCサウンド化が実現できる見通しになりました。しかし、LokSound5 Nanoは小型なのでありますが、実際の販売形態としては、コネクタ接続となるアダプタ基板が取り付けられていて、熱収縮チューブで固定されています。そのまま使うとなると、配線が引き出された状態なので、車両とは引き出された配線にはんだ付けする形となり、アダプタ基板の厚みや配線の関係上、小型車両への搭載がかなり難しい状況となっています。

こんな仕様ではZゲージに搭載できないため、TRAINO様と共同で解析を行い、アダプタ基板を独自に開発できるまで仕様を明らかにしました。この情報を元に、ExpBoardRZという、ロクハンのZゲージ日本型車両向けの基板を開発しました。以下は、その回路図です。情報提供をいただいたTRAINO様には御礼を申し上げます。

expboardrz3_sch.png

ExpBoardRZは、シンセンの基板製造・実装メーカーであるElecrowで基板製造と実装をお願いし、以下のような基板ができあがりました。

搭載する車両は、ロクハンのZゲージ 115系(T011-1 115系1000番 旧長野色 3両)です。スピーカーは、CUI Audio CMS-160916A-SP 9x16x3mmを使用しております。

ExpBoardRZをZゲージ115系に載せた様子は以下の通りです。なお、写真は前後しますが、基板の端っこの部分を切り取る前のモノです。車両によっては切り取りせずに使えるケースもあると思います。

搭載するにあたり、モータの配線を引き出す必要があります。いったん分解して、モータ線を以下のように引き出しておきます。

ExpBoardRZのモータ端子に配線していきます。

レールからの配線も、繋げていきます。車体からExpBoardRZに配線するのは4か所のみとなります。

かぶせました。

オープンサウンドデータを書き込んで、動作確認を終えました。以下の通り、Zゲージでも問題なくDCCサウンド化できてしまいました。

ExpBoardRZには、実はLEDがついているので、AUX1(115系オープンサウンドデータならF3で操作可能)を操作すると、室内灯のON/OFFが可能です。以下は、室内灯OFFのとき。

室内灯をONにすると、さりげなくですが室内灯が点灯します!しかし、スピーカーとデコーダが邪魔で、室内灯の実感はあまりないかもしれません・・・。

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