====== DS HACX R4 ====== DS HACX R4は、入手のしやすいアナログパワーパックの内部基板を交換することで、簡単なCV読み書きを可能とした簡易型DCCコマンドステーションを自作できるソリューションです。 必要最低限の機能に絞ることで、中・上級者の方が普段使いしやすいようにしています。 本機器は、中級者以上のサポートを受けられる初心者の方、もしくは中級者以上を対象としています。初心者の方が利用される場合は、組み立てにはハードルがあること、理解に知識が必要であることを十分に理解したうえで、ご利用ください。少しでも?な事がある場合には、身近にいらっしゃる知識のある方の協力を得ることや、購入や使用をお控えください。 {{::dshacx4_kit_5.jpg?400|}} ===== 利用想定対象者 ===== はんだ付けが必要なため、電子工作経験をお持ちの方を対象としています。電子工作経験を持つ、知り合い・ご友人の力を借りて組み上げられる場合には、その限りではありません。 ===== できること ===== * 1つのDCC車両の運転 * 1つのアナログ車両の運転 * ポイント・信号機の切り替え * CVの読み出しと書込み(Directモードのみ) * アドレスの読み書き機能 ===== できないこと ===== * PCとの接続 * 複数車両の同時運転 * 自動運転 * メルクリンデジタル・mfx・MM2車両の運転 ===== やってはいけないこと ===== 以下の行為を行う可能性がある方は、購入をご遠慮ください。 * パワーパックのメーカーであるK社様に問い合わせやサポートを依頼すること * 組み立てをDesktopStationに依頼する事。 ===== 基板情報 ===== ==== 結線図・回路図 ==== {{::dssxhack_sch_r4.png?400|}} ==== アートワーク ==== {{::hacx4_pcb_1.png?400|}} {{::hacx4_pcb_2.png?400|}} ===== 部品表(BOM) ===== キットの基板を作るときに使用する部品は以下の通りです。必要な部品は全てキットに付属しています。また、表面実装部品は、全てはんだ付け済みですので、安心してキットを組み立てできます。 ^Parts No ^Specification ^Akizuki ^Notes ^ |OLED| I2C OLED,0.96inch,128x64 |[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-12031/|P-12031]] | | |OLED PinFrame | 4pin 2.54mm pitch Pin Frame |[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-05779/|C-05779]] | | |IC2|TB6643KQ|[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-07688/|I-07688]] | | |IC4|ATMEGA328P-PU|[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-03142/|I-03142]] | | |C7 |220uF,35V,\\ 35ZLH220MEFCCT8X11.5 |[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-11758/|P-11758]] | |C2,C3 |47uF,25V,25MH747MEFC6.3X7 |[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-10596/|P-10596]] | |SW1,SW2,SW3,SW4,\\ SW5,SW6,SW7| Tact Switch H=18mm | | | |スペーサ,M3ねじ| 15mm程度 | | | |PCB | | | | ケースに入れてコマンドステーションとして完成させるために必要なものは以下の通りです。 ==== KATO パワーパック スタンダードSXを使って組み立てる場合 ==== ^Parts No ^Specification ^入手元 ^Notes ^ |[[https://www.katomodels.com/product/p/power_pack_standard_sx|22-018]]|パワーパックスタンダードSX(ACアダプター別売)|量販店,模型店| メーカー保証無効となります | |[[https://www.katomodels.com/product/p/ac_adapter|22-082]]|(Nゲージに使用する場合)N用ACアダプター|量販店,模型店|排他 | |[[https://www.katomodels.com/product/p/ac_adapter|22-083]]|(HOゲージに使用する場合)HO用ACアダプター|量販店,模型店|排他 | ==== タカチ汎用ケースTW7-4-11シリーズを使って組み立てる場合 ==== ACアダプタ、DCジャック、フィーダ線はDSair2の内容を加味し、ご自分で選定ください。 ===== 基板のはんだ付け ===== 最初にピンフレーム、ATMEGA328P-PU、TB6643KQをはんだ付けします。購入いただいたキットに部品は全て付属しておりますが、追加で欲しい場合は以下を参考に、秋月電子で部品を各自で調達してください。 ^Parts No ^Specification ^Akizuki ^Notes ^ |OLED| I2C OLED,0.96inch,128x64 |[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-12031/|P-12031]] | | |OLED PinFrame | 4pin 2.54mm pitch Pin Frame |[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-05779/|C-05779]] | | |IC2|TB6643KQ|[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-07688/|I-07688]] | | |IC4|ATMEGA328P-PU|[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-03142/|I-03142]] | | |C7 |220uF,35V,\\ 35ZLH220MEFCCT8X11.5 |[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-11758/|P-11758]] | |C2,C3 |47uF,25V,25MH747MEFC6.3X7 |[[https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-10596/|P-10596]] | |SW1,SW2,SW3,SW4,\\ SW5,SW6,SW7| Tact Switch H=18mm | |PCBに付属 | |スペーサ,M3ねじ| 15mm程度 | | | |基板固定ネジ | KATO SXの場合は不要 | | | |PCB | | |PCBに付属 | {{::dshacx4c_akizuki_partslist.png?600|}} ===== 組み立て ===== [[https://desktopstation.net/blog/2021/05/29/ds-hacx-r4%e3%82%92%e8%a9%a6%e4%bd%9c/|DS HACX R4を試作]]を参照ください。 以下のケースに対応しています。なお、[[https://www.katomodels.com/product/p/power_pack_standard_sx|KATOパワーパック スタンダードSX]](22-018)のケースを改造して流用できますが、分解した時点で製品の保証は無くなります。本キットに関連することについて、メーカーへの問い合わせは絶対にしないでください。 * KATO パワーパックSX(22-018) * タカチ [[https://www.takachi-el.co.jp/products/TW_TWN|TW7-4-11BまたはTW7-4-11G]] (汎用プラスティックケース) ケースにはあらかじめ加工をしてください。刃物を使用するため、けがには十分ご注意ください。 パワーパックSXを加工する場合の3Dプリンタ用型紙は以下の通りです。 [[https://desktopstation.net/bin/HACX_KATAGAMI_r0.FCStd|FreeCADデータ]], [[https://desktopstation.net/bin/HACX_KATAGAMI_r0.stl|STLデータ]] {{https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/05/HACX_Case1.jpg?400}} {{https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/05/HACX_Case2.jpg?400}} {{https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/05/HACX_Case3.jpg?400}} {{https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/05/HACX_Case4.jpg?400}} {{https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/05/HACX_Case5.jpg?400}} {{https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/05/HACX_Case6.jpg?400}} {{::dshacx4_kit_case_customize.png?400|}} 基板は背の低い部品から、はんだ付けをしてください。表面実装部品は既にはんだ付け済みです。また付属のATMEGA328Pもファームウェアを書き込み済みです。 {{::dshacx4_pcb.jpg?400|}} 部品をはんだ付けすると以下のようになります。 {{::dshacx4_pcb_soldered.jpg?400|}} OLEDを取り付けると以下のようになります。 {{::dshacx4_kit_1.jpg?400|}} パワーパックSXの配線から移植をすると、以下のようになります。注意点としては、DCジャック配線のはんだ付けです。黒色の線はGND、赤色の線は+12Vのシルクの個所にはんだ付けしてください。**間違えると、基板が損傷してしまいます**ので、ご注意ください。 {{::dshacx4_kit_2.jpg?400|}} パワーパックSXに取り付けた様子です。付属のM3ねじ、スペーサー、凸型スペーサを用いて、OLED左上側の基板が沈み込まないように調整してください。 {{::dshacx4_kit_3.jpg?400|}} 基板を取り付けたら、レバーなどを戻していきます。 {{::dshacx4_kit_4.jpg?400|}} これで完成です。 {{:dshacx4_kit_5.jpg?400|}} ===== 仕様 ===== |出力電流 | 2.0A 連続運転可能, 瞬時最大4.5Aまで| |電圧 | 12Vまたは 15V(KATO製SX用専用ACアダプタに準ずる)| |保護機能| 過電流保護(4.5A超)または過電圧・低電圧保護(8V以下または20V以上でエラー)| |DCC| SpeedStep128固定, 最大同時運転台数 1車両, F0-F28操作可能| |アナログ運転 | PWMパルスによるアナログ車両の運転機能有| ※保護機能を過信せず、ショートや脱線時はパワーオフを心掛けてください。 ===== 使用方法 ===== ボタンは以下のように定義されています。 {{::dshacx4_howtouse1.png?400|}} ^ Dir | 進行方向の切替| ^ HOME | メニュー呼び出し| ^ FNC | ファンクション呼び出し| ^ ENTER | 確定・ファンクションON/OFF| ^ UP/DOWN |選択切替、アドレス変更 | HOMEメニューには、以下の項目が用意されています。 ^Loco | 車両の運転| ^Turnout| ポイント・信号の切り替え| ^LocoAdr| アドレスの読み書きモード、Loco運転モードへのアドレス反映| ^Read CV| CVの読み出し| ^WriteCV| CVの書込み| ^Analog | PWMアナログパワーパックモード | ===== ファームウェア ===== ファームウェアの著作権は放棄されていません。ファームウェアを用いて製品の開発・ビジネス・商業利用を行うには、DesktopStationとライセンス契約が必要です。なお、個人や模型クラブ内で、非営利目的により少量の野良HACXを作る場合には例外的に使用しても構いません。((DesktopStationの頒布を阻害する行為を禁止する目的としています。)) * [[https://desktopstation.net/bin/DSHACX4_002.zip|Firmware 002]] July 18,2021 リリース候補 * [[https://desktopstation.net/bin/DSHACX4_001.zip|Firmware 001]] May 30,2021 TEST版2(超上級者専用) * [[https://desktopstation.net/bin/DSHACX4_000.zip|Firmware 000]] May 30,2021 TEST版(超上級者専用) 使用ライブラリ OzOLED LGPL2.1\\ MCore (DesktopStation内製) 独自ライセンス ===== 頒布 ===== [[https://desktopstation.net/shop/products/detail/84|DesktopStation部品頒布]]で頒布を行っています。KATOパワーパックSXは別途購入ください。 |PCBセット|秋月電子で購入可能な部品を除く基板・部品のセット| 3980円 | |キット |すべての部品のセット| 5980円 |