目次
DSshield2
DSshield2(DSシールド2)は、電子工作・プログラミングを愛好する方向けに開発した、DCCコマンドステーションを自作できる、Arduino用のシールド基板です。DCCを愛用する一般的な鉄道模型ユーザー向けではありませんので、ご注意ください。
DSair2の廉価版ではありません。安いDSair2と思って購入した場合、使いこなすことはできません。以下の特徴や説明を見て、使用方法をイメージできない場合には、購入を推奨しません。
特徴
- Arduino UNO向けのシールド基板
- デジタル鉄道模型を動かすのに必要な回路、CV読み出しIC、S88、Grove端子を装備
- 自分でDCCコマンドステーションを開発・自作できる
- オープンソース、オープンハード
- DCCのプロトコルスタックDScoreをスケッチで提供。
- PCからの制御も可能(標準スケッチをそのまま使う場合)
サポート機能
- DCC、MM2のパケット送信(DSair2相当)
- ブースター2A(max 4.5A)
- RailComはデフォルト有効
- DCC CV読み出し・書き込み(DirectModeのみ)
- I2C Grove端子(5V専用)を用意
- S88-N(5V)対応
- 空き端子は自由に使用可能(A2,A3,D4,D6,D7)
使用方法
センタープラス・12VのACアダプタと、Arduino UNOをご用意ください。12Vより高い電圧を使いたい場合、電源を強化した互換品を選定することとなります。互換品におきましては、一部の部品や配線パターンが変更されている場合があり、動作に影響を与える可能性もゼロではありません。自己責任にて、選定ください。
半田付けしたDSシールド2を、Arduino UNOに装着します。
標準のスケッチでは、Serial Communication SpecificationのUSBシリアルコマンドに対応しているため、DSwebapp winか、Desktop Station Softwareからのみ、操作できます。標準のスケッチをベースに、ご自分でお好きに改造して、お好みのDCCコマンドステーションを自作してください。
Grove端子は、動作確認済みですが標準スケッチでは動作しません。Grove I2Cのライブラリを追加してご利用ください。
回路図
部品表(BOM)
C4 | 220uF 35V コンデンサ |
CN5 | RJ45 S88-Nコネクタ |
CN7 | Groveコネクタ(部品は付属しません) |
Arduino シールドピン | 2.54mmピッチ 40ピンヘッダ |
スケッチ(RP2040 Raspberrypi Pico向け)
ATMEGA328Pよりも、高性能化したRP2040(Raspberrypi Pico)用のスケッチです。 ArduinoUNOの代替となる、PicoUNOボードは2022年6月30日にリリースしています。PicoUNOボード以外では、本スケッチは一切動作保証しません。また、スケッチをベースにして独自の機能を入れた場合にも、こちらではサポートできませんのでご注意ください。
- S88は未サポート(I2C Grove端子を使った代替策を検討中)
- 3.3V専用(DSシールド裏の電圧変更パッドを3.3V側にパターンカット&ジャンパしてください)
- VINは、DSシールドのVinに繋げてください。
コンパイルには、以下の環境が必要です。公式のPicoSDKではなく、Arduino IDE環境を使ってお手軽に開発環境を実現していますのでご注意ください。
- Arduino IDE 1.8.13以降
- earlephilhower版arduino-picoライブラリ 2.0.1以降 (ボードマネージャから“pico”で検索すると簡単に探せます。)
設定の注意点は以下の通りです。
- Arduino IDEでのボード設定は、「Raspberry Pi Pico」を選択ください。
- USB-UART機能によるシリアルモニタの通信ボーレートは115200bpsです。改行はCRLFとしてください。
- Windowsで動作する無料頒布のDesktop Station Softwareで行えるスケッチとなっています。PCレスで動かす場合には、ご自身でスケッチの変更を行ってください。サポートは行いません。
リビジョン | ダウンロード | 更新履歴 |
---|---|---|
rev.RP2040.002 | DOWNLOAD | 6/30基板対応 |
rev.RP2040.001 | 基板改版により公開終了 | 新規対応 |
ピン割り当ては以下の通りです。
GPIO00 | ユーザー使用可能 | |
GPIO01 | ユーザー使用可能 | |
GPIO02 | RUN LED | |
GPIO03 | 使用禁止1) | |
GPIO04 | ユーザー使用可能 | |
GPIO05 | 使用禁止2) | |
GPIO06-GPIO12 | ユーザー使用可能 | |
GPIO13 | ユーザー使用可能 | |
GPIO14 | ユーザー使用可能 | |
GPIO15 | ユーザー使用可能 | |
GPIO16 | 使用禁止 | |
GPIO17 | ユーザー使用可能 | |
GPIO18 | ユーザー使用可能 | |
GPIO19 | DCC OUT+ | rev.002でGPIO20に変更予定 |
GPIO20 | DCC OUT- | rev.002でGPIO21に変更予定 |
GPIO21 | 使用禁止 | |
GPIO22 | 使用禁止 | |
GPIO26(ADC0) | ユーザー使用可能 | |
GPIO27(ADC1) | 電圧検出 | |
GPIO28(ADC2) | 電流検出 |
スケッチ(ATMEGA328P向け)
Windowsで動作する無料頒布のDesktop Station Softwareで行えるスケッチを以下に掲載します。 PCなしで制御することも可能ですが、ご自身でスケッチを作成いただく必要があります。
Arduino UNOへのスケッチの書き込みには、Arduino IDEのインストール方法を参照ください
リビジョン | ダウンロード | 更新履歴 |
---|---|---|
rev.004 | DOWNLOAD | アナログ対応 |
rev.002 | DOWNLOAD | MM2アドレスバグの修正,電圧保護機能のバグ修正 |
rev.001 | DOWNLOAD | UNO Wifi rev.2(ATMEGA4809)への対応 |
rev.000 | DOWNLOAD | 新規作成 |
非推奨ですが互換品のBAITE Arduino UNOを使用する場合には、USBドライバのインストール方法(CH340G) をあらかじめ確認の上、作業ください。
以下も併せて参照ください。
- Trouble Shooting トラブル対策・一般情報(Generic information)
- Power supply requirement ACアダプタの要件
PCなしで動くスケッチ(DSshield1向け)
動作保証はしませんが、DSshield1向けのPCなし制御のスケッチも使用可能です。ご参考ください。Arduinoだけで完結させることも可能です。DSshield2をベースにして、ボタンや表示画面などを追加し、処理を実装すれば、ご自身のオリジナルのコマンドステーションを作り上げることも可能です。
用途 | スケッチ名 | 版数 | 更新日 | URL |
---|---|---|---|---|
PCなし自動運転用 | DSshieldAUTO | rev.0g | 2018/7/15 | DOWNLOAD |
書き込み方法
Arduino IDE 1.8.13では、以下のような画面となります。Arduino IDEのバージョンによって、表記が異なりますので、柔軟に対応ください。
ハードウェアは、「Arduino UNO」や「Geuino UNO」を選択してください。Geuinoは、Arduinoの運営組織が分裂していた時代の名称です。ATMEGA328Pを使用したUNOのみに対応します。そのほかのマイコンを使用する場合は、スケッチを大幅に修正する必要があります。
Arduino UNO wifi rev.2(ATMEGA4809)を使用する場合は、以下のように、設定してください。
ボード | Arduino UNO wifi rev.2 | megaAVR Boardsの中にあります。 |
Register Emulation | None | Noneで動くように実装しています。 |
頒布
DesktopStation部品頒布をご利用ください。
Arduino UNO、ACアダプタ(12V)、フィーダ線などはご自分でご用意ください。
お知らせ:
R0初期ロット(2021年2月製造)では、RUN LEDが非高輝度タイプのため、光り方が弱くなっています。気になる方は、R1の抵抗(1608サイズ)を1.2kΩから、若干小さい抵抗値(680Ω~1kΩ程度)に変更すると、光り方が改善します。
サポート
使用方法や、活用法の意見交換などについては、デジタル鉄道模型フォーラムをご利用ください。
部品不足・初期不良サポートを除いて、使用方法の相談等について、メール、ツイッターなどでの個別サポートは一切承っておりません。