準備の仕方

必要な部材

Desktop Stationを動かすためには以下の機器が必要です。日本国内でも入手可能です。

Desktop Stationを動かすために必要なソフトウェアは以下のとおりです。全て無料でインターネット経由で手に入ります。

開発者制作例での部品表とその入手方法
部品名価格備考
Arduino UNO R3約3000円ネット通販や秋葉原の千石通商など。
CAN-BUS Shield約2500円Seeedstudioのものなら日本のネット通販ショップでも入手は容易です。実店舗では入手は難しいです。
USBケーブル105円Arduino UNO用は標準のUSBケーブルです。
marklin 60113(Digital connection box)-MS2で使用しているトラックボックス。スターターキットなどに付属。
marklin 60653(MS2)-MS2本体。スターターキットなどに付属。
marklin 66361(ACアダプタ)-60113用ACアダプタ。スターターキットなどに付属。
CANケーブルケーブルの作り方参照

ArduinoボードとCAN-BUS シールドの接続

ArduinoボードとCAN-BUSシールドを連結させます。


箱の様子


箱から取り出した状態


Arduino UNOとCAN-BUSシールドをつなげた状態

ハードウェアの配線チェック

ハードウェアの配線をチェックします。ArduinoボードとCAN-BUSシールドの電力はUSBケーブルを通じて供給されます(バスパワー)。DCジャックは使用しません。


配線前。


60113とCAN-BUS Shieldの配線例*

*注記
CAN-BUSシールドにおけるCANケーブルのD-SubコネクタもしくはRJ45コネクタは、CAN用として使用します。シリアルやEthernetと混同しやすいですが、CAN専用に使用しているため、区別してご利用ください。間違えてPCと配線しないようにご注意ください。


配線した結果の例。

CANケーブルの作り方

CANケーブルは売られていません。60113とCAN-BUSシールドをつなげるためには以下の3つの方法があります。

(1) 針金タイプのケーブルを使って無理やり差し込む
銅線の撚った柔らかいものではなく、針金でちょっと固めの電線が売っているので、これを使うと無理やりDINのピンの穴に挿入できます。あまり賢いやり方ではないですし、不安定なのが玉に瑕です。
(2) ケーブルをちゃんと作る
miniDIN 10ピンのコネクタは、秋葉原で入手できます。私がいつも買うのはヒロセテクニカルの地下一階です。なお、メーカーは丸信のMP371/10という型番になります。
(3) 60113を改造する
実は60113の基板には、コネクタが未実装の穴だけ用意されている部分があります。ここに、入手が非常に容易なD-Sub9ピンのオスコネクタ(筐体取り付け用)を配線して半田付けをすることで、miniDINを購入することなく汎用のD-Sub9ピンケーブルで接続できてしまいます。ただし筐体に穴あけしないといけません。
ここでは、(2)の方法を実践します。


CANケーブル製作には上記の部品が必要です。
ミニDIN 10ピンソケット、D-SUB9ピンソケットとシェル、4芯のケーブルです。

部品表
部品名価格備考
miniDIN 10-pin (MP371/10)330円ヒロセテクニカル 地下一階
D-Sub 9-pin メス50円秋月電子
D-Sub 9-pin シェル50円秋月電子
4芯ケーブル1m / 105円九州電気


金属部品は金切バサミを使って不要な部分をカットします。海外で主流の方向と、日本国内で手に入る丸信のコネクタは、60113のDINのピンの方向が逆のため、この金属部品をそのまま使うと60113に差し込めなくなるためです。このため、一部分のカットが必要となります。


miniDINピンとD-Subピンの対応表
miniDIN 10pinD-Sub 9PinRJ45Wire Color
CAN_H431White
CAN_L852Green
VCC198Red
GND227Black
Notebeside 60113Seeedstudio,
Sparkfun
watterott


ミニDINコネクタと4芯ケーブルを半田付けします。


ミニDINの外側シェル(カバー)を必ずケーブルに差し込んでください。D-SUBを半田付けすると後からは絶対に挿入できなくなります!このタイミングでカバーをケーブルに入れてください。


D-SUbコネクタと電線を半田付けします。終わったら、シェルを組み立てます。


金属シェルに半田付けしたピンを挿入します。このとき、半田付けしたピンにホットボンド(グルーガン)を使って補強すると、ピンが抜けにくくなります。なお、ほっとっボンドが無い方は水性ボンドでも代用できます。

木工ボンドでよく使われるコニシの黄色の水性ボンドに使われる酢酸ビニルは、Yahoo!知恵袋などではいい加減にも「酸性なので金属を腐食させる」などとかかれています。しかしながら、この根拠が示されていません。酢酸ビニルの製品仕様を読むと、腐食させる旨の記載されていません。ですので、特に気にせず家にある黄色のボンドを使っても差し支えないと認識します。コンクリート・金属用の接着剤にも酢酸ビニルが使われている製品もあるくらいです。なお、気になる方は金属・プラスチック用の接着剤をご利用ください。





完了です。

ソフトウェアの準備手順

  1. RailuinoDesktop Stationをダウンロードします。
  2. Arduino IDE 1.0.xをダウンロードし、解凍します。
  3. ArduinoボードをPCに接続します。
  4. Arduinoボードをはじめて接続した場合、シリアルドライバをインストールします。シリアルドライバはArduino IDEに含まれています。詳しくはUNOによるインストール解説ページもしくはarduino.ccをご覧ください。
    Note: Seeeduino Liteをご利用の方は、Seeeduino Liteでの書き込み手順を参照ください。
  5. Railuinoのアーカイブファイルを解凍した後にできるRailuinoのフォルダの中にある、"src"フォルダを"Railuino"とリネームして先ほど解凍したArduino IDEの中にあるライブラリフォルダ(libraries)にフォルダごとコピーします。

  6. ArduinoIDEのフォルダにRailuinoをコピーする様子

  7. Desktop StationをPCにインストールします。ダウンロードしたDesktop StationのZIPファイルを解凍するだけです。
  8. Desktop Stationに同梱されている"Serial_RSx.ino"をArduino IDEで開き、コンパイルします。問題がなければ、Arduinoボードに書き込みを行ってください。Desktop Stationは"Serial_RS1.ino"が書き込まれたArduinoでなければ動作しません。

  9. Arduino IDEで"Serial_RSx.ino"を開き、コンパイルする様子

  10. 60113とCAN-BUSシールドを接続します。

  11. Desktop Stationを起動し、ハンマーのボタンを押します。ここではシリアルポートの設定を行います。


  12. Arduinoボードが割り当てられているシリアルポートを選択します。
    速度は115200bpsのままで問題ありません。

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