DCCチャットボット戦略

日本の鉄道模型店のほとんどが、DCC・デジタル鉄道模型のサポートができないというのが、実際のところです。オープンサウンドデータの協力店や、そのほかごく一部の模型店しか、DCCの知見を持っていないというのが、今の日本の模型界隈の実情と思います。

何か困ったときにDCCの相談に乗ってくれる、気軽なものがないか?というユーザーのニーズに応えるには、この10数年で技術開発が進んだ、チャットボットを活用するしかないと常々思っていました。

そこで、今、DesktopStationとしてチャットボットの開発を開始しました。この開発の最終目標は、「気軽に相談できる、DCCに精通した模型屋の店員さん」を手元で実現することです。

使用する技術としては、2021年現在では既にベタなものになってしまったようですが、TF-IDFと、文章ベクトル化、コサイン類似度検索の組み合わせを用いたチャットボットを考えています。

チャットボットとは、LINEやHangoutのような対話型チャットシステムで、機械が応答してくれるものです。普通の一般的な日本で質問すると、それに合った回答をしてくれるというシステムです。このチャットボットに、DCCやLokSound、DesktopStationの製品の情報を教え込み、答えられるようにするということを狙っています。つまり、ユーザーや模型店が、DCCの専門知識を細かくは必要とせずに、DCCを楽しむサポート体制が整えられるのではないか、と考えています。

既に、様々なIT企業が類似のシステムを販売していますが、導入するには1か月何十万円という額となり、非常に厳しい。既存システムの導入は、さすがに無理ですので、内製するしかないというのが、ウチの立ち位置であります。一方で、内製すれば、ノウハウもたまり、一石二鳥ということもあります。

このチャットボット構想は、模型店と競合することは100%あり得ないと考えてます。実際の模型店のようにFace to Faceのサポートに勝るものはありません。量販店や通販の売り切りのショップとは異なり、お金では買えない価値が模型店にはあるわけです。うまく、このチャットボットシステムを活用して、DCCのハードルを下げつつ、DCCの市場が活発となるように技術開発を進めてまいります。

DCCには、根拠のない都市伝説や、誤解、先入観が非常に多く日本の界隈に蔓延っています。これらを払しょくするために、技術でカバーをしていきたいと考えています。

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