SmileSoundを販売してまもなく1年になりますが、DCCデコーダの故障交換が一定数出ております。よく見かけるのが、スピーカーの配線を、線路やCOM+関係の配線に接触して破壊する事例です。
まず、よく使われていると思う、キューブスピーカーです。実はこのまま使うと、リスクが非常に高いのです。電気に詳しい人はすぐに分かるでしょう。
何が問題かと言いますと、以下の赤枠部分が、スピーカー信号が流れる導電部(電機の流れるところ)になっています。ここは、デコーダのスピーカー端子に繋がっており、ここが線路からの配線に接触すると、デコーダに線路からの電圧が逆流するため、損傷します。スピーカーの信号はあまり高い電圧が出ません。一方、線路電圧は12Vなどの高めの電圧ですので、高いところから低いところに流れる性質で、逆流が起きます。
よって、スピーカーから逆流しないように、きちんと導電部の露出を防ぐ必要があります。紙でもプラスチックでも何でも良いのですが、他の線やダイキャストに当たらないように工夫します。
たとえば、マスキングテープをお持ちであれば、細長くハサミで切って、赤枠の部分を覆うように張り付けるだけでも、大きな効果があります。
車両の構造や電気に詳しい方は、どこに線路の配線が来ているか、他に当たりそうなものはないかを見分けて対策をしながら進めます。しかし、故障させている方で何度も繰り返し壊す方は、そのようなチェックをしていない、もしくはチェックするスキルがないように見えます。
よって、過剰なくらいに、導電部を覆う電気絶縁対策が非常に重要となります。