DCC用のサウンドデータを無償で公開・頒布するプロジェクトであるオープンサウンドデータは、2019年1月から活動を開始して、5年が経ちました。216点という、それなりに規模のあるサウンドデータを提供するに至っています。
クリエイター様や音源提供者、写真提供者、協力模型店、ご利用いただいているユーザーも含め、多くの皆様のご協力で、活動を進めることができました。感謝を申し上げます。
この活動を開始した後、DCCの普及を加速させる起爆剤として期待して投資を続けてまいりましたが、2020年のコロナ以降、DCCサウンドの業界でも激動の状況が続いたことは、皆様の記憶にもあるかと思います。
半導体不足に端を発したLokSoundの入手困難、ウクライナロシア戦争・円安加速などなど、取り巻く環境はどんどん変わってしまいました。2022年は、LokSoundの入手困難となったことにより、その販売収益で活動を行っていたオープンサウンドデータの継続が厳しくなる見通しとなりました。このとき、サウンドデータがLokSoundのみに依存した状況はリスクでしかないことが明確化したことにより、リスク分散の観点から「オープンサウンドデコーダ」のコンセプトを実行に移すことにしました。
2022年頃のサウンドデータの新規リリースが止まっている時期は、まさにサウンドデコーダ開発に大規模な投資を行っている時期です。新規リリースは止まっていましたが、移植作業を並行して行っておりました。
SmileSoundの開発を1年という非常に短い期間で急ピッチで行い、2023年1月に正式リリースに至りました。開発途上でもプロトタイプ版を順次リリースし、多くの方に協力をいただきました。SmileSoundとオープンサウンドデータの活動は非常に相性が良く、データを増やすことがSmileSoundの普及に繋がることや、価格も円安と海外の物価上昇で大幅に価格UPしたLokSoundの半額~1/3以下でリーズナブルであること、再生産が容易で大量生産が可能、在庫切れも短期間で済むことから、より多くの皆様にオープンサウンドデータをお楽しみいただける環境になりました。
オープンサウンドデータは、日本発の世界最大のサウンドデータ提供サイトを目指しています。そのためには、まだまだ、大きな投資と、ユーザーを増やしていく必要があります。当初の日本型のみから、海外型も含めていく必要が出てくると思います。海外ユーザーとの連携も積極的に図っていきたいと考えています。
今後も、継続してのご協力をお願い致します。