DSair2のファームウェアテスト版 r3.4bを公開しました。更新内容は以下の通りです。
- F29-F31 ファンクション拡張に対応(RCN-212規格, NMRA DCCで審議中の最新拡張に準拠)
- RailCom(BiDi)の送出間隔を調整し、一部のデコーダで発生するLEDちらつき・電圧低下現象の影響を低減
内容を詳細に説明していきます。
F29-F31 ファンクション拡張に対応
ドイツのDCC技術を議論するグループであるRailCommunityで発行された、RCN-212という規格があります。この規格をベースに、ESU社のLokSound5デコーダは、NMRA DCCで規格発行前ですが、見切り発車的に?F29-F31の拡張に対応しています。本当はF29-F36のエリア拡張になってますが、F31までにあえて絞って対応しているようです。内部のソフトの都合上と思われます。DSair2も、同じ都合になるので、F31までとしました。LokSound5にて、DSair2のF29-F31の動作を確認済みです。
RailCom(BiDi)の送出間隔を調整
RailCom(BiDi)は、デコーダの情報を得るための技術ですが、その動きはかなりトリッキーです。0.5ミリ秒ほど、電源供給を止めて、その間にデコーダからデータを受信するというものです。BiDi Displayのページに、解説パワポPDFを置いていますので、興味のある方はご覧ください。
規格書では、「0.5ミリ秒くらい止めても問題ない」という内容が書かれてますが、問題なのは、送出間隔です。規格書では「each packets」という書き方がされてます。翻訳すれば、「各パケット」となりますが、それって全てのパケットにってこと?ということになります。
今回ユーザーから、LEDが高速でチラつくというレポートを受け取り、細かく分析した所、デコーダ内部のコンデンサ電圧低下によって、室内灯等がちらつく可能性が否定できない現象が確かにありました。これは最初から分かっていたことですが・・・。
とはいえ、やはり影響はなるべく低減した方が良いという事で、改善を行いました。いろいろ試しまして、それなりに効果のある方法&RailCom CutOutを減らす方法を見つけたので、これで行こうと思っております。