天賞堂のDCCサウンド機関車であるEF64を保有しております。天賞堂はアナログでも動くカンタムシステムと言ってますが、ごく普通のDCCサウンド車両です。説明書にもちゃんと書いてあるんですが、ちゃんと説明書を読んでないのか、持ってないのに適当に言ってるのか分かりませんが、カンタムはDCCと異なると勘違いしている人がたまにいるので、注記させていただきます。
この車両はアメリカ系のデコーダであるQSI(Q.S.Industries)社のカンタムサウンドデコーダが搭載されていますが、欧州系のRailComには対応しておりません。そこで、RailComで動かすために、Nagoden製の開発中製品であるSenderモジュールを搭載してみました。
Senderというのは、RailComのデータ送信モジュールの事で、RailComに非対応のデコーダをRailComに対応することができます。以下のように、並列(パラレル)に車両に搭載してください。
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カンタムで、この作業をして、RailComに対応できるようにしていきます。
まずは、RailCom信号を流しても、カンタム機がおかしくならないか確認しました。
![](https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/02/QuantumRC_0-1024x695.jpg)
特に問題なく動いている様子です。
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問題なく動くので、さっそく、分解していきます。4か所の台車下のねじを取ると、上側が取れます。
![](https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/02/QuntumuRC_3-1024x388.jpg)
黒い配線が、線路からの線のようです。基板も見ましたが、パターンが読み取れず、パッドを引き出すのは大変そうだったので、途中の配線を切って乗っ取る形にしました。
![](https://desktopstation.net/blog/wp-content/uploads/2021/02/QuntumuRC_4-1024x381.jpg)
熱収縮チューブで絶縁対策します。これは非常に重要。仮に熱収縮チューブで覆っておけば、振動などでゆすられて、Senderが動いてしまって筐体に接触しても、ショートなどの事故を防ぐことができます。私が使用したのは、スミチューブ(SUMITUBE-C-10×0.25x1m)です。
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熱収縮チューブをあぶって縮ませて、テープで固定してあげればOKです。テープは、NITTOのアセテート布テープが良いでしょう。ヨドバシ等の量販店やホームセンター、モノタロウなどで入手性も良いです。天賞堂のカンタムの内部も、アセテート布テープで固定されてましたよ。
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元に戻して動作確認しました。無事にアドレス64と出ています。Senderとデコーダのアドレスが一致していることも確認済みです。Senderは、RailCom信号が来た時だけ動作するため、RailCom未対応デコーダに影響を与えることはありません。
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Senderには最初はアドレスが入っていないので、通常のCV書き込みと同じように作業して、アドレスを書き込んで教え込む必要があります。うまく入らない場合は、何度か書き込みを繰り返すと反映されます。