SmileSoundのLEDの光量調整について質問がありましたので、ここでご紹介させていただきます。鉄道模型車両のLED制御の戦略としては、大きく2つの方針になると思います。
LEDを使う場所 | 電流の大きさ(目安) |
ヘッドライト・テールライト、側灯等 | 5mA以下(LEDの仕様に依ります) |
室内灯 | 数10mA程度(LEDの仕様や個数などに依ります) |
弊社のExpBoardに付けている抵抗は、560Ω(2012サイズで原則として統一)を主に使用していますが、ヘッドライト・テールライトには少々明るすぎるケースもあるかと思います。よって、抵抗を剥がして1kΩ、1.2kΩなどにつけ直していただくのが、まずはハードウェア的な方法で、確実な明るさ調整方法となります。
抵抗をどうしても付け替えたくない場合には、SmileSoundの調整機能を使って調整を行っていきます。SmileSoundのAUX出力機能は、全ピンでPWMによる調整が可能です。CV175~CV184が、ヘッドライト・テールライト~AUX8まで割り付けられています。AUXタブでの明るさは0~255で設定でき、255がMax電圧となります。これらの値は結果的にはCVに反映されます。直接、コマンドステーションなどでCVを操作される場合には、CVで設定する値は、255で引いた値が明るさになりますので、お気をつけください。128で50%電圧、0(CVは255)で出力なしになります。

上記を整理し、CVの一覧を以下に挙げておきます。DSairLiteのようなコマンドステーションのCVモードで使用するときに参考としてください。なお電圧の大きさと明るさは比例になりません。半分にしたからと言って、半分の明るさに見えるわけではないので、ご注意ください。
対応CV番号 | 電圧をMAXにしたいとき | 電圧を半分にしたい時 | 電圧を少しにしたいとき | |
ヘッドライト | CV175 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
テールライト | CV176 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
AUX1 | CV177 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
AUX2 | CV178 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
AUX3 | CV179 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
AUX4 | CV180 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
AUX5 | CV181 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
AUX6 | CV182 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
AUX7 | CV183 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
AUX8 | CV184 | 0を設定 | 128を設定 | 200~240を設定 |
さらに、サウンドフローのauxsコマンドでも明るさを調整できます。
auxs
ヘッドライト・テールライト、AUXの出力がONの時に、出力する電圧の量を調整します。AUXSコマンドは1つずつ操作を行います。複数を操作する場合には続けて記述してください。
コマンド 引数1 引数2 引数3 aux AUX番号(0,255,1-8) AUX出力電圧(0-255) – AUX出力電圧は以下のように定義しています。0を設定すると、AUXコマンドでONにしても、ライトは点灯しませんので、ご注意ください。また0に近い値を設定しても、視認しにくい明るさとなる場合があります。LEDや回路によって変わりますので、詳細はライトユニットの取扱説明書を参照してください。
AUX出力電圧 定義 0 消灯 1-254 中間電圧をPWM方式で出力 255 常点灯 【記入例】
auxs,0,128
auxs,1,255
auxsコマンドは、上記のCVで設定されている値とauxsコマンドで指定した明るさは掛け算されて決定されます。AUX1への明るさ設定がCV177=128(0.5)で、auxsで128(0.5)を指定すると、AUX1で実際に出力されるPWM電圧は、0.5×0.5=0.25となります。
まずは、CVで明るさを調整していただき、どうしても調整しきれない場合(明るすぎる、暗すぎる)は、抵抗値の変更を検討されるのが良いかと思います。なお、線路電圧やレイアウトにおける線路自体やフィーダ線の電圧降下も影響されます。最適な値を見つけて頂ければ幸いです。