DS-main R4の制作手順

DS mainのご紹介

DS mainは、デジタル鉄道模型の制御ハードウェアです。運転に必要な機器を全てオールインワンにした機器です。

  • DCCとメルクリン(MM2)に対応しています。DCCではCV書き込みも可能です。
  • Windows用コマンドステーションソフトDesktop Stationと連携できます。
  • 自分好みにコマンドステーションをカスタマイズできます。Arduinoプラットフォームベースです。
  • 標準で1.5Aの電流を出力できます。実力値としては、放熱フィンを付ける事で2.5A程度までは出せます。さらにファンを付け、ポリスイッチをジャンパにすると4A(max)まで出せますが、動作は一切保証いたしません。
  • S88-Nコネクタに、プレイステーション用コネクタを差し込むこともできます(要、I/F作成)
  • S88デコーダを接続できます。S88-Nタイプと標準の6ピンタイプの両方のI/Fを用意しています。自動運転などに利用できます。
  • DSmainとPCとの接続

    作成した基板の例

    以下に、半田付けした基板の写真を掲載します。半田付けの際に、ご参考としてください。




    部品表

    部品番号部品名仕様
    R1抵抗1kOhm, 3mA(typ),LED電流制限
    R2抵抗1kOhm, 3mA(typ),LED電流制限
    R3抵抗1kOhm, 3mA(typ),LED電流制限
    R4抵抗1.2kOhm
    R5抵抗2.2kOhm
    R9抵抗6.8kOhm
    R10抵抗6.8kOhm
    C1積層セラコン10V, 0.1uF
    C4電解コン35v,220-470uF
    C5積層セラコン50V,1uF
    C6電解コン50v,47uF
    C7電解コン50v,47uF
    C8積層セラコン10V, 1uF
    C9積層セラコン10v, 1uF
    C10積層セラコン10V 0.1uF
    D1LEDyellow
    D2LEDred
    D3LEDgreen
    D6ダイオードSBM1045VSS
    D7ダイオード1N4148
    SW3スイッチタクトスイッチ
    SW4スイッチタクトスイッチ
    SW5スイッチタクトスイッチ
    SW6スイッチタクトスイッチ
    SW7スイッチタクトスイッチ
    SW8スイッチタクトスイッチ
    SW9VRVariable resistor with switch
    CN1ヘッダ15pin Header
    CN2ヘッダ15pin Header
    CN3ncnc
    CN4ncUser option for Bluetooth
    CN5コネクタ2x3pin Long socket header
    CN6コネクタ2pin ターミナルブロック
    CN7DCコネクタMJ-179P compatible
    CN8S88N RJ45 jackRJ45 jack
    CN9S88 header6pin L connector
    IC1'ソケット28pin IC socket
    IC1ATMEGA328MCU
    IC2TB6643KQMotor driver
    IC3L7805CV3端子レギュレータ5V
    F1ポリスイッチPoly Switch 2.5A or 3.0A
    X1Ceramic resonatornc
    LCDI2C LCDAQM0802A-RN-GBW 3.3V I2C LCD

    ncはnot connected(未使用)の意味。部品の半田付けは不要です。

    DS mainの仕様

    本仕様を満足しない使い方をする場合、故障や焼損などの危険があります。正しくご利用ください。
    なお、本シールドは線路のショートなどに対する安全機能が入っておりますが、100%安全を保証するものではありません。必要に応じてブレーカーなどをACアダプタに接続し、安全対策を十分にとった上でご利用ください。

  • 推奨電圧範囲: 10V以上,20V以下
    ※Nゲージで使用する場合 12V, HOゲージの場合は12~16V程度です(日本HO 12V, 欧米HO 15-16V)。電圧はあくまで参考値であり、実際はデコーダとモータの組み合わせによります。
  • 推奨電流範囲: 2.0A以下, (※ファンを付ける場合は3Aまで拡大可能、ただし自己責任で。)
    ※機関車の車両数や編成量や、線路の長さ、動かす機能の多少で、流れる電流は大きく変わります。非常に大きなレイアウトでご利用することは想定しておりませんのでご承知おきください。
  • 塵や水気のない屋内のみで利用すること(屋外で使用する場合、規格に準じた筐体・盤内に取り付けし、自己責任にて使用すること)
  • 出力配線でショートが発生した場合、モータドライバICの安全機能により100us以内に出力を遮断します。
    ※ただし、過度にこの機能を多用すると、モータドライバICが故障し、安全機能が働かなくなる場合もあります。線路でショートしないようにご利用願います
  • 全ての市場に出回っているMM2,DCC機関車、アクセサリ、デコーダーで本機器が正常に動作する保証はございません。予めご了承ください。
  • DS mainを動かすのに必要なもの

  • mini USBケーブル
  • 線路への給電ケーブル(線路の仕様にあわせて選定・作成してください。)
  • センタープラス、内径Φ2.1mmのACアダプタ(付属)。電圧・電流の仕様は以下の条件で選定してください。
    ※動かす鉄道模型のゲージやメーカーで以下の3種類があります。
    (Marklin, DCC 欧州HOの場合) 15V-16V ACアダプタ 2A以上。秋月電子 45W級スリムACアダプター15V3A LTE(GFP)451DA-1530などでも販売している。
    (DCC Nゲージ,日本HOの場合) 12V ACアダプタ 1A以上。秋月電子 スイッチングACアダプター12V2A STD-12020Uなどでも販売している。
  • 半田付け制作手順

    キット版は半田付け経験のある方を対象としています。基板のシルク印刷、部品表、部品の表記(抵抗のカラーコード、LEDの線の長さと極性、コンデンサの数値)から難なく部品が判別できることを前提とします。有志の解説ページなどを見ながら行えばできなくは無いとは思いますが、自己責任にて対応をお願いいたします。なお、部品を損傷してしまったり、完成してもなかなかうまく動かず困っている場合、管理人にご相談頂ければ可能な範囲でフォローいたします。

    1. 半田、半田ごて、部品、基板を用意します。
    2. 背の低い部品から取り付けしていきます。特に順番はありません。抵抗→LED→コンデンサ→IC→コネクタ類が推奨です。
    3. 半田付けが終わったら、芋半田・隣のピンへの半田付けミスを確認します。
    4. IC(ATMEGA328)をソケットに差し込みます。基板のシルク印刷を確認し、向きに注意してください。
    5. 付属のArduino nano(互換品)ボードを差し込んで動作確認します。


    電解コンデンサ、ダイオード、LEDには上記のように半田付けの方向が決まっています。
    間違えると故障・動作不良の原因となります。

    本体の操作方法

    本体ボタン操作概要

    START/STOP: 線路への電源供給・停止ボタン。RUNボタンが点灯していないときは線路に電力は供給されていません(機関車は動きません)。
    LOCO: 機関車操作モード。ボリュームやF0,F1が使用できます。アドレスを変える場合は、SELECTを押しながらLOCOを押します。アドレス確定をする場合は、LOCOを押します。
    TURNOUT: アクセサリ操作モード。F0,F1ボタンがそれぞれ直進・分岐になります。アドレスを変える場合は、SELECTを押しながらTURNOUTを押します。アドレス確定をする場合は、TURNOUTを押します。
    F0(直進、+): 機関車操作モード時F0、F2(SELECTを押している時)。アクセサリ操作モード時、直進。アドレス設定時は+1.
    F1(分岐、-): 機関車操作モード時F1、F3(SELECTを押している時)。アクセサリ操作モード時、分岐。アドレス設定時は-1.
    DIRボリューム:機関車操作モード時速度指定。一番左に押し込むと進行方向変更。

    機関車の操作

    LOCOを押すと、機関車の操作が出来ます。
    アドレスの変更画面は、SELECTを押しながらLOCOを押します。
    アドレス変更画面では、+(F0)と-(F1)でアドレスを切り替えできます。SELECTを押しながら、+(F0)と-(F1)で変化量を調整できます。また、SELECTを長押しすると、DCCまたはMarklin digital(MM2)のいずれかのプロトコルを変更できます。
    アドレスを変更後、LOCOを押すとアドレスを確定できます。TURNOUTやSTART/STOPを押すと、キャンセルになります。
    機関車の速度はボリュームで変更できます。
    進行方向は、ボリュームを一番左にして押し込むと変更できます。
    F0,F1はそのまま押すと、機関車のファンクションのON/OFFを制御できます。LOCOを押しながら、F0またはF1を押すと、F2またはF3を操作できます。

    ポイントの操作

    TURNOUTを押すと、ポイントの操作が出来ます。
    ポイント操作画面でも、機関車を操作するためのボリュームは操作可能です。
    アドレスの変更画面は、SELECTを押しながらTURNOUTを押します。
    アドレス変更画面では、+(F0)と-(F1)でアドレスを切り替えできます。SELECTを押しながら、+(F0)と-(F1)で変化量を調整できます。また、SELECTを長押しすると、DCCまたはMarklin digital(MM2)のいずれかのプロトコルを変更できます。
    アドレスを変更後、TURNOUTを押すとアドレスを確定できます。LOCOやSTART/STOPを押すと、キャンセルになります。
    F0(直進,straight),F1(分岐,diverse)はそのまま押すと、ポイントの分岐方向を制御できます。

    CVの書き込み方法

    LOCOを長押しすると、CVの書き換え画面になります。
    +(F0)と-(F1)でCV値を設定できます。SELECTを押しながら、+(F0)と-(F1)でCV番号を変更できます。
    SELECTを押しながらSTART/STOPを押すと、CVを書き込みます。線路への電力供給は自動的にOFFになります。
    LOCOまたはTURNOUTを押すと、CV設定画面をキャンセルします。

    Bluetoothサポート

    DSmainR4では、Bluetoothに対応できます。こちらから希望者に頒布する接続ボードと、秋月電子などで販売されているRN-42 I/RM Bluetoothモジュールを接続できます。また、ご自分でDIP化済みBluetoothモジュールを購入し、配線することで対応することも可能です。ご自分で手配される場合は、国内で入手が容易なMicrochipのRN-42モジュール (2000円程度)を推奨します。

    ファンについて

    F1部品の近くに、FANと書かれたコネクタの表記があります。ここには、外付けにファンを接続できます。ACアダプタの電源をそのまま接続する形となりますので、お使いのACアダプタにあわせたファンを選定の上、接続してください。2A以下の用途では、特にファンは不要です。3A程度まで流したい場合には、ファンを接続してください。

    端子、コネクタ、ボタンの割り当て

    各コネクタ、ボタンの割り当ては以下の通りです。

    組み立て手順

    半田付けが終わりましたら、Arduino nanoボードを取り付けます。
    半田付けやArduino nanoの取り付け、ジャンパピンのCN11への差込が終わりましたら、アクリルケースに固定していきます。
    ACアダプタは、本体基板のDCジャック(ACアダプタのコネクタを差し込むところ)を利用します。PCとの接続は、Arduino nano経由となりますので、Arduino nanoのUSB端子とPCを接続してください。

    線路との配線

    ここでは、メルクリンのCTrackとトミックスのFine Trackを例に挙げてご紹介します。線路のメーカーによってケーブルの形状は異なりますが、2線式をご利用の方は特に配線の際の極性はありませんので、ケーブルの形状だけ加工するなどして、DCC/MM2シールドにそのまま差し込めるようにしてください。(被服をはがして銅線を露出させる作業など)

    CTrackでは、線路とセンターレールは極性があります。間違えると正常に動作しませんので、ご注意ください。モータードライバICのある方がセンターレールに接続する方(B,メルクリンのコマンドステーションでは赤色)です。もう片方が、線路に接続する方(O, 同様に茶色)です。


    メルクリン CTrack (HOゲージ)への配線例


    トミックス Fine Track (Nゲージ)への配線例

    マスコンとの配線

    プレイステーション用の電車でGO!向けに販売されていた、マスコンが接続できるオプションを有償で提供しています(自分で材料を買って作ることも可能ですが、一切サポートしません)。詳細はwikiを参照ください。


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