複数のユーザーからのレポートで、KATO製HO機関車の古いロット(詳細は不明、現行品ではない模様)において、SmileSoundの一時的な動作不良が起こるとの報告があります。なお、故障には至りません。以下に、報告を受けている車両情報を挙げます。
- DD51の古いロット(現在販売されているロットでは問題は発生しません)
- EF65の古いロット(詳細不明)
動作不良の症状としては、以下が挙げられています。
- ある速度以上に上昇するとサウンドが途切れ途切れになる
- 突然、逆方向に動き出す
- 突然、止まる
ユーザーの協力により複数の情報を詳細に調査していただいた結果、この原因は、該当車両に搭載されたモータにおいてのみ発生します。また、具体的にはBEMF関連処理(=モータ特性)にあるということが分かっており、回避方法は、以下のCV設定を行うことで暫定的に対策が可能です。
- コマンドステーションのプログラミングモードを使って、SmileSoundデコーダのCV設定において、CV10=0、CV54=0に設定する
上記の設定を行うとSmileSoundは、弊社でOpenloopモードと呼ぶモータ制御モードに切り替わります。SmileSoundのモータ設定のページで詳細を解説しておりますのでご覧ください。坂道や重い編成においても同じ一定速度を保つBEMFモードとは異なり、車両の重さや坂道の有無で速度が変化してしまいます。一般的なアナログパワーパックに近い挙動となります。
BEMF機能は、モータのBEMF電圧を検出して速度を推定するのですが、本該当車両のモータを使うと、うまく検出できないことや、内部処理が不正となりフリーズや誤作動的な症状を引き起こす模様です。
本件についてはデコーダのハードウェア自体の問題ではございません。モード切替で改善することから、ファームウェアにて対策が可能と見込んでいます。しかし、まだ不具合を起こしている箇所の特定ができておりません。
対策完了まで、しばらく時間がかかる見込みであるため、大変お手数をおかけしますが、CVでの暫定対策をしていただきたく、よろしくお願いいたします。