SmileSoundのスロットル同調

SmileSoundは、サウンドデータを含めてサウンド同調(サウンドを基準にして、車両の速度を合わせる)を前提にした設計にしています。一方、アナログ運転に親しんだ方が、アナログ運転風にサウンドを楽しみたいケースがあるようです。この場合は、サウンド同調ではなく、スロットル同調(車両の速度を基準にして、サウンドを合わせる)となるようです。

SmileSoundでスロットル同調をする場合は、ほとんど多くのサウンドデータは対応できません。対応できないというよりも、サウンド同調を前提にしたサウンドデータの設計なので、サウンドが途切れ途切れになったり意図しないタイミングで加速・減速音がしたりと、聞くに耐えないというのが実態なところです。

ただし、機関車系サウンドの一部(主に蒸気機関車および電気機関車)については、たまたまではありますがサウンドデータの内部構造の関係から、スロットル同調っぽく使用してもそれほど違和感がない可能性があります。

スロットル同調に使えそうなサウンドデータについては、CV値は、以下のように設定してください。DSSPではカットオフ速度と速度係数を0にし(BEMFを無効、Openloopモードとする)、加速時間を4、減速時間を2(加減速をゆっくりする機能をほぼ無効化)を目安に設定してください。

CV番号CV値
CV34
CV42
CV100
CV540
スロットル同調用のCV設定変更例(ご参考)

CV54=0,CV10=0にする意味は、主に低速域でBEMFの精度が悪いため、ガクガクする可能性があるのを防ぐためです。また速度制御は人間が行う(スロットル操作)ので、そもそもBEMFの意味があまりないと考えます。CV3=4,CV4=2の意味は、スロットル操作で車両速度が変わるまでの時間をほぼ0秒とするための設定です。0にしてもいいのですが、少し遅延させるほうが滑らかな動きになりますので、このような調整値となります。

最後に、本設定に関する弊社のスタンスをお知らせします。SmileSoundデコーダやファームウェアとしては、スロットル同調・サウンド同調のどちらでも実装が可能な仕様であることは確認しました。しかし、SmileSoundの標準のサウンドデータはサウンド同調を前提にした設計としており、スロットル同調をサウンドフローの実装で考慮していません。また、弊社側がスロットル同調の機能を完全に理解しているわけではないので、ユーザーの考えるスロットル同調と異なる場合もあります。

また、現時点でスロットル同調用サウンドデータの開発計画は弊社としてありません。よって、本設定内容やスロットル同調についてのご質問や相談について、弊社は対応しません。ユーザー側でデータの改造・修正をお願いいたします。

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