2020年を振り返る

2020年も、いよいよあとわずか。2020年を振り返ると、個人的には2017年を遥かに凌ぐ人生で最悪の年で、もう二度とこんなことはあってほしくない、一刻も早く忘れたい悪夢の連続の年でありました。
一方で、模型については、ユーザーは徐々に増えているということもあり、悪くなることもなく安定して進んだように感じます。
さて、毎年恒例の1年間でやろうとしていた実施目標についての答え合わせをしていきたいと思います。2020年1月1日の記事から2020年に実施しようと思っていた項目を引用したいと思います。
■2020年01月01日に投稿した2020年の目標・実施事項
・DSmainの後継品をなんとかする&HACXコマンドステーションキットをリリースする
・DCC同人誌 2020 Springを発行する
・オープンサウンドデータ 第50弾まで進める(+28サウンド)
・オープンサウンドデータミーティング2020を開催する
・どこかの模型メーカーからオープンサウンドデータ搭載済み車両をリリースする
・車両の床下を基板で作る。天賞堂の新パワトラを前提にしたもので、汎用的に使えるモノを。コネクタはNext18。どこかの模型メーカーとうまく組みたい。
・とにかく鉄道模型をDCCで楽しくする新たな施策にチャレンジする。
■2020年の総括・答え合わせ
・DSmainの後継品をなんとかする&HACXコマンドステーションキットをリリースする
→何とかしようとしてDSmainR6を開発したが、中途半端で頒布終了。△。
→HACXもリリースしたが、すぐに過電流で止まるトラブルもあり、頒布終了。△。
DCC同人誌 2020 Springを発行する
→発行しました。GW号も発行しました。◎。
オープンサウンドデータ 第50弾まで進める(+28サウンド)
50弾までは5月に達成してしまい、最終的にはなんと、目標の2倍、第100弾まで行きました。◎。
・オープンサウンドデータミーティング2020を開催する
→コロナで断念。×。
・どこかの模型メーカーからオープンサウンドデータ搭載済み車両をリリースする
→できるわけもなく・・・。×。
・車両の床下を基板で作る。天賞堂の新パワトラを前提にしたもので、汎用的に使えるモノを。コネクタはNext18。どこかの模型メーカーとうまく組みたい。
→×。でもフジガヤさんがプラレールベースでやってくれたので、〇ということで?
・とにかく鉄道模型をDCCで楽しくする新たな施策にチャレンジする。
→〇。サウンドも増えて、模型が楽しいと言ってくれる人を増やせたはず。
■目標には書いてないけどやったこと
書けないことも結構ありますけど、模型絡みでは以下の事をやってきました。
・RailcomDisplayを開発開始(Nagodenさんのおかげ)
・DCC電子工作連合のオンライン飲み会を実施
・オープンサウンドデータマニュアルを作った
・ExpBoardYPを作った(ブラス向け、MTC21に本格参入)
・電気機関車サウンドも作った(EF81, EH200)。私は微力で、ほぼSalamさんと01010keiさんのおかげです。
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世の中はコロナで非常に大変であり、皆様も大変なご苦労があったとお察しします。コロナに加えて私事で恐縮ですが、家族の病気の再発でしたので、正直、かなりキツイ精神でありました。
そんな中、コロナも私の状況も何も考慮もされず、仕事では無茶振りも多々ありました。どんなことがあっても、すべてが正常に動く前提で動くことにしている、リスクゼロ思考な人や組織がいるというのがよくわかった1年でもあります。良い人でも、組織の中に入ると良い人ではなくなるという事があるわけなのであります。
さて、話題を模型にしますと、まさに、オープンサウンドデータ一色だった1年と思います。
オープンサウンドデータは、2020年の1月上旬にDMF13HZA キハ261を公開し、今年最後のJR西日本 221系のサウンドデータまで、合わせて78個を公開しました。目標の2倍以上で、大幅なデータ数増加であり、クリエイターのMB3110A様、うえだねじろう様、かわけい様、パシフィック231様、栃木総合車両所様、ともん一刻様、安達太良のマイケル様、そして多くの音源提供者の皆様、オープンサウンドデータを使って模型を楽しんでくださっている皆様に深く御礼を申し上げます。
一方で、オープンサウンドデータの今後の成長については大きな課題も見えてきた1年でありました。車両への搭載のハードルというのが、やはり非常に高いということが鮮明に出てきたことであります。これは、もうどうしようもないところで、DCC電子工作連合では、ExpBoardシリーズを強化してまいりましたが、限界も感じた次第です。
また、先日のDCCアンケートの結果、オープンサウンドデータのユーザー数は144名ということも分かりました。この結果は、私にとってはあまりにも驚愕な人数でして、想定オープンサウンドデータユーザー数300名の半分だったということが明らかになってしまいました。これも、やはりDCCデコーダの搭載ハードルがもっとも大きな理由と感じます。次は、イベントなどで、DCCの実例をお見せできなかったというところもあると思います。オープンサウンドデータに興味を持っている人は同じくらいの人数はいるのは、DCCアンケートの結果でも出ております。
コロナで言い訳をするわけにもいきませんので、やはり私のマネージメントにおいて問題点・課題があったのだということであり、不徳の致すところであります。また、サウンドデータを増やすことのインパクトは徐々に小さくなっており、たいして重要ではない、ということも、この数字が物語っていると理解した次第です。
これを踏まえ、2021年については、オープンサウンドデータの公開は当然維持しつつも、データを増やす事に注力する従来型のやり方は大きく見直して、違う視点での取り組みを模索して参りたいと考えております。
次に電子工作・プログラミングのTOPICについて。NagaodenさんがRailComのDetectorの技術を確立していただいたことで、既に複数の方が再試に成功し、日本での普及の始まりとなりつつあります。DesktopStationとしても、従来の方針を転換し、RailComにリソースを投入し、第一弾としてRailcomDisplayの開発を行っております。2021年は、RailComの機器を数多く開発し、DCCでの自動運転をより楽しくすることを目指して参ります。
DSair2については、2021年も、なんとか続けていけそうという見込みはたっております。ただし、FlashAirは市場からまもなく完全に消えようとしており、2021年中でDSair2の頒布は終了するだろうと推測しております。基板とケースはもう一度、少量再生産を予定しております。
DSair2と同等の機器を作るには、現在の世界の電子部品市場を見ても、FlashAirを代替できるものが存在しないため、実現が難しいのが実情です。ESP32やラズパイで良いじゃないという人がいると思いますが、ラズパイでは、いくつかの問題点があるのでFlashAirを採用した経緯があります。ESP32は、起動時の電源の動きがあまりにも中華的で、DesktopStationの要求する品質レベルには全く達しないので、NGと判定しております。
DSair2の後継は、DSair2の原型の1つである、DSシールドをベースとした、DSシールド2(仮)を検討しております。WiFi機能を削除し、PCやLinuxのSBC(シングルボードコンピュータ)向けの機器としたいと考えてます。
話を始めると、止まらない状況ではありますが、この1年のことは早く忘れ、新しい年でポジティブ思考でチャレンジをしてまいりたいと考えております。2021年の実施事項・目標は元旦に書かせていただきます。
それでは、2020年もあとわずかではありますが、よいお年をお迎えください。来年は、皆様にとって健康で平穏な1年となりますように。

コメント

  1. 所長失格 より:

    ご無沙汰しております。私にとっても2020年は最悪と言ってもいい年で、コロナ禍以外でも
    yaasan同様家族の問題が起き、現在進行形で今現在疲労困憊です。
    オープンサウンドデータをあまり活用させていただいていない理由としては、私が欲しい車両の
    音源が出ていないことにつきます。今年いくつかリリースしていただいた音源については、すでに他所で入手しているというのも活用していない理由です。
    今は模型いじりすらできない状況で、多くの車両がデコーダー搭載を待っているまま年を越すことになりました。お互い来年は模型を楽しみたいものですね。

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