SmileDecoder 4808 N18

SmileDecoder4808は、モータ制御機能と簡単なライト制御機能を有している、ノーマルデコーダ(非サウンドデコーダ)です。ファンクションデコーダとしてもご利用頂けます。コネクタは、海外のNゲージでデファクトスタンダードとなっているNext18(N18)を採用しています。

特徴

  • サイズ 17mmx10.5mm(端子部カットで15.5mmx10.5mm)、基板厚0.8mm
  • NMRA DCC規格に準拠。DCCコマンドステーションで操作可能。
  • モータ制御機能搭載(0.5A連続)
  • AUX1はPWM制御で室内灯向けに光量調整可能
  • Next18規格に対応
  • ヘッドライトに減光機能搭載
  • 基板にランドを設置直接配線や・アダプタを配線することでNEM651にも対応
  • 規格に準じヘッドライト・テールライト・AUX1~AUX6まで対応
  • 連結面のヘッドライト・テールライト消灯可能 F0消灯モード搭載
  • Nagoden社が販売する別売りの書き込みアダプタを使用することでスケッチを書き換えが可能。オリジナルの機能を実装可能

基板の説明

Next18コネクタを使用しない場合は、下記のパッドに直接配線もできます。配線はショートの無いように、適切な温度のハンダ作業を行ってください。また絶縁対策を行ってください。

ヘッドライト・テールライト・AUX1,2,5,6の接続

COM+(+12V)から抵抗または定電流ダイオードを通して各端子の方向に電流が流れ込む方向に接続してください。各端子ともMax 100mA以内としてください。

両極性のヘッドライト基板の対応

ヘッドライトが両極性(+/-の入れ替わりでヘッドライトテールライトを点灯させる機能)の場合、ヘッドライト基板を改造する方法もありますが、AYA014-2 両極性基板を追加することで対応できます。

AUX3,4端子
接続できる電圧は5Vです。ON状態のときは電流がでます。OFFのときは電流が流れ込みます。マイコンピンが直接つながっていますのでショートや高電圧を掛けないように注意してください。CV110から138で”4”または”5”を選択した場合はロジックレベル(5v)の出力になります。

トマランコンデンサ
COM+(+12V)とGNDの間で接続します。

接続基板

Next18向けのExpBoardはDesktopStationオンラインストアにある搭載補助基板、またはTrainoさんのページを参照ください。

ファームウェア・スケッチ

SmileDecoder 4808は、ファームウェアのソースコード(スケッチ)を公開しています。知識のある方は、ご自身でデコーダの挙動を変更することが可能です。

SMDEC4808N18A04

なお、ファームウェアのビルド方法・書き込み方法・カスタマイズ方法等の無償サポート(ご質問、依頼等)はデスクトップステーションでは行っておりません。有償の業務依頼のみ受付いたしております。

CV設定

CVは以下のとおりです。

カテゴリCV NoCV name範囲デフォルト説明
共通1ショートアドレス0~1273127まで
モータ2開始電圧0~25516
モータ3加速率0~2550モータの加速時間を決めます。
停止から最高速度までの時間[sec]を0.6で割った値で設定します(Rev03から有効です)
モータ4減速率0~2550モータの減速時間を決めます。
最高速度から停止までの時間[sec]を0.6で割った値で設定します(Rev03から有効です)
モータ5最高速度調整0~255250
共通7バージョン番号0~255スケッチのバージョン番号が読み出せます。
共通8製造者ID(読み込み)
リセット(1を書き込み)
1081を書くと初期値に戻せます。
読み出すと、製造者ID(108:nagoden)が読み出せます。
共通17ロングアドレス(Low)0~2550
共通18ロングアドレス(High)0~2550
共通29設定2正転/反転 Direction、LongAddress有効無効
ビットの組み合わせで、28/128Stepでの設定は以下の値を設定します。
2桁アドレス Forword 2
         Reverse 3
4桁アドレス Forword 34
         Reverse 35
モータ30デコーダモード0-101でモータ制御なし *1
Function 50ヘッドライト自動減光0~255 00で自動減光off  1~255 自動減光待ち時間(秒)
スピード命令が0になってからの時間経過後自動減光
Function51ヘッドライト減光調整 0~255255ヘッドライト減光時の出力(0-255)
Function 52ヘッドライト光量調整0~255255ヘッドライトの光量調整(255でMAX)
Function 53テールライト光量調整 0~255255テールライトの光量調整(255でMAX)
モータ54BEMF速度係数0~12764
モータ55PI制御 比例項P0~25532PI調節器の応答性調整用。
モータ56PI制御 積分項I0~25596PI調節器の平滑調整用。
モータ57BEMFオプション0 : OFF
1~Cutoff速度
00のときBEMF無効。カットオフ速度を指定。
Function58AUX1(室内灯)光量調整0~255255 AUX1(室内灯)光量調整(255でMAX)
Function110F0 機能割当0-910:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function111F1 機能割当0-920:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 112F2 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 113F3 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function114F4 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function115F5 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 116F6 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 117F7 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 118F8 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 119F9 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function120F10 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function121F11 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 122F12 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 123F13 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function124F14 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function125F15 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 126F16 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 127F17 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function 128F18 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function129F19 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function130F20 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function131F21 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function132F22 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function133F23 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function134F24 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function135F25 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function136F26 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function137F27 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯
Function138F28 機能割当0-900:OFF, 1:F0, 2:AUX1, 3:AUX2, 4:AUX3, 5:AUX4,
6:AUX5, 7:AUX6, 8:ヘッドライト減光, 9:F0消灯

デコーダモード
1を設定することで、走行時のモータ出力を停止します。モータを使わずファンクションのみ使用する場合にCV値の読み書きを可能にするため
抵抗をモータ端子に固定設置可能にするモードです。(この場合は100Ω1/2Wほどの抵抗を設置してください)
【注意】
抵抗を付けた状態でデコーダモードを0にしてモータ出力すると抵抗を焼損させる可能性があるので
モータ端子に抵抗を付ける場合は、必ずこのCV30(デコーダモード)を1に設定ください。

光量調整
ヘッドライト、テールライト、AUX1においては光量調整(PWMによる調整)ができます。それぞれのCV値を0~255に設定することで調整できます。
ヘッドライト:CV52、テールライト:CV53、AUX1:CV58

減光時の光量調整
停止時(スピード命令が0の時)またはファンクションCV設定8:ヘッドライト減光が選択された場合でそのファンクションが押された場合に減光モードとして出力する光量を調整できます。CV51で調整します。減光させない場合はCV51には255を設定します。

ヘッドライトの自動減光
停止時(スピード命令が0の時)になった場合にヘッドライトをCV51の減光量に従い減光します。設定はCV50で0(デフォルト)にすると自動減光はOFFになります。
CV50を1~255で設定すると停止時(スピード命令が0の時)になってから経過した時間後に自動で減光します。設定の単位は秒です。

ヘッドライトのマニュアル減光
任意(マニュアル)で減光を行う場合は、その機能をファンクションに割り当てることができます。
ファンクションのCVに8:ヘッドライト減光を設定することでマニュアルで減光できます。

F0(消灯モード)
連結した場合の連結面のヘッドライト・テールライトを消灯させる機能です。この機能は、任意のファンクション(CV110~CV138)に 9:F0消灯を割り当てます。

①それぞれの車輛のF側へCV121(F11)に9を割り当て b側へCV122(F12)に9を割り当てておきます。
アドレス31 F側 CV121:9 b側 CV122:9  アドレス61 F側 CV121:9 b側 CV122:9

②F0をON状態でヘッド・テールライトを点灯させ、アドレス31のb側(F12)をON
アドレス61のF側(F11)をONにして連結面の点灯をOFFにします。
アドレス31 F12:ON            アドレス61 F11:ON

③連結面の点灯をOFFにした状態で車輌を連結(MU)します。
アドレス31 MU連結 連結面のヘッド・テール消灯

MU連結した場合の制約事項(MUはKATOD101,Digitrax系の機能です)

・ファンクションはコントロール側の(MUして表示されている)アドレスになるため、連結したアドレスのファンクションは制御できません。
・方向転換した場合のヘッドライト・テールライトの切替は可能ですがF0の点灯・消灯はコントロール側のみです。

CV110~CV138で同じ機能を複数のファンクションに割り当てた場合、ファンクションのON/OFFで正しく機能しない場合があります。

・CVの書き込み・読み取りはダイレクトモードで可能です。
Pageモードでも書き込みは可能ですが、ダイレクトモードを推奨します。
・モータの端子に負荷を接続しないと読込みがうまくいかない場合があります。

注意事項

  • モータを併用して使用される場合は、モータの消費電流によってブリッジドライバや整流ダイオードが熱くなることがあります。モータに流す電流値は500mAまでとしてください。消費電流が大きいモータなどは、モータドライバを破損する場合があります。完成品メーカで使用している、小型で消費電力の小さいモータをご使用ください。
  • デコーダから異臭・触れないほどの発熱などの事象が発生した(恐れがある)場合は、直ちに電源を切ってデコーダの使用を中止してください。
  • CVの読み取り書き込みはデコーダの消費電流で動作確認をします。モータ端子に負荷がない場合はCVの読取・書き込みができない場合があります。この場合はモータ端子に抵抗やLEDなど接続することで読み書きが可能になります。
  • Next18コネクタは端子の間隔が狭くなっていますこのため直接接続することは難しく、ショートなどにより故障の恐れがあります。接続には専用のコネクタ基板を使用してください。
  • ランドに直接配線される場合は、ランド間ショートや基板部品面への接触のないようにご注意ください。
  • 回路はショートさせないでください。

サポート

販売時点でデコーダに書き込まれている標準のファームウェアをご利用か、弊社が提供する最新のファームウェアを利用する場合に限り、サポート対応します。サポートは、デジタル鉄道模型フォーラムにて行います。メールなどでの個別の使用方法の相談には応じられません。

ユーザー起因によってデコーダを故障させた場合の有償交換サービスはありません。価格設定を安価にしていますので、複数枚を購入し、故障したものは廃棄いただいてご利用ください。

開発元

SmileDecoder 4808シリーズは、Nagoden社が開発した製品です。デスクトップステーションは、Nagoden社からのOEM供給を受けて提供しています。

BiDiDisplay

欧州のLenzが開発した、RailCom(NMRA規格ではBiDi,BiDirectionalという名称)信号を解釈し、車両のアドレスを表示する機器です。RailComは、Lenz社の欧州域内での登録商標です。

本機器は、BiDi(RailCom)に対応したコマンドステーションとデコーダを用意し、コマンドステーションと線路の間に本機器を置くことで、車両のアドレスを検出し、ディスプレイにアドレスの数字を表示できます。

なお、デジトラックス社の類似システムであるTranspondingは対応しませんので、ご注意ください。Transpondingに関する質問・技術については、弊社は一切関知しません。

特徴

RailComは、自動運転のためのキー技術となります。しかし、RailComに対応するデコーダは、すべてではありません。RailComDisplayは、RailComに対応するデコーダやコマンドステーションの動作確認に、効力を発揮します。RailComに興味のある方、今後RailComのシステムを導入する予定のある方に好適です。

  • 線路上に乗っているRailCom対応車両(デコーダ)のアドレスが確認できる
  • オープンソース、オープンハードなので、いろいろ弄れる
  • 秋月電子のC基板互換サイズなので、秋月電子製のアクリルボードケースが簡単に手に入る
  • Arduino UNOベースなので、自分で回路やソフトを改造し、RailComを使った電子工作が楽しめる

RailComに関する簡単な説明資料をPDFで用意しています。 ご興味のある方は、ご覧ください。

RailComの紹介と通信の仕組み (PDF 1MB, rev 1.2)編集

使用方法

  • デコーダによってはCV設定が必要です。LokSound5の場合はデフォルトでRailComは有効です。
  • J,K側をコマンドステーション、J1,K1側を線路にしてください。ただし、逆でも動作します。
  • RailCom Cutout機能をコマンドステーションで有効にしてください。Railcomに対応していないコマンドステーションでは動作しません。DSair2, Z21, ECoS2などが対応しています。
  • デコーダのCV29 3bit目をON(Railcom有効)にしてください。
  • 同時に1デコーダからしか読み取れません。複数のRailcom対応デコーダが、同じ区間にいる場合は、認識できません。
  • 並列に繋いで使用ができます。直列の場合は、動かない場合もあります。

DSair2で使用する場合には、Enable RailComCutOutを有効にしてください。 画面表示がおかしく、一度トグルする必要がある場合があります。

配線例

※ギャップは、線路と線路の間を繋がないことを示します。KATOのユニトラック線路を使用する場合には、24-816 絶縁ジョイナーを使うと便利です。

左が通常のジョイナー。右側が絶縁ジョイナーです。

buin2gou.sakura.ne.jp_sblo_files_powerele_image_unitrack_gap1-thumbnail2.jpg

HOのユニトラック線路にジョイナーを付けた状況です。

buin2gou.sakura.ne.jp_sblo_files_powerele_image_unitrack_gap6-thumbnail2.jpg

裏側。

buin2gou.sakura.ne.jp_sblo_files_powerele_image_unitrack_gap5-thumbnail2.jpg

表示の意味

RailCom信号が未検出です。
コマンドステーションの設定やRailComのサポート可否を確認してください。
RailCom信号を検出しています。車両は検知していません。
RailCom車両を検出(数字)しています。数字はアドレスです。

CVの設定

CV29のbit3は必ずONにしてください。OFFの場合は、RailcomDisplayは一切動作しません。

CV No.CV値の設定備考
CV28Bit0がONの時 アドレス通知有効
Bit1がONの時 速度等のデータ配信有効
Bit2がONの時 命令への応答が有効
Bit0を1にする(CV28=1)と良いです。
CV29Bit3がONの時 RailCom/BiDiが有効

RailComに対応するコマンドステーション

RailCom Cutout機能に対応したコマンドステーションが必要です。日本で多く普及しているKATO(D101,D102)、デジトラックス、バックマン、NGDCC(赤箱)や古いDesktopStation製品は対応していませんのでご注意ください。

  • DesktopStation DSair2
  • Roco Z21
  • ESU ECoS2
  • Digikeijs DR5000

RailComに対応するデコーダ

主に欧州系のデコーダが対応しています。日本やアメリカのデコーダは対応していませんのでご注意ください。なお、デコーダによっては、うまく信号が受信できない、応答が遅いなどの場合もあります。CV29 Bit3は必ずONにしてください。

オープンサウンドデータで使用しているLokSound4、LokSound5は、RailComに標準で対応しています。

ドイツESULokSoundシリーズ, LokPilotシリーズ
ドイツLenzSILVER mini+, Standerd V2, 10321-01 SILVER21+
イギリスTCS
ドイツUhlenbrock,PIKOSmartDecoder 4.1
ドイツTAMS Electrik
オーストリアZIMOMX634C
ドイツKuehn82770,
ドイツViessmannマルタイ
ドイツD&HDHシリーズ,PDシリーズ
日本NagodenSender,

※TRIXの車両はRailComをサポートしていないようです。

RailComに対応していないデコーダ

以下はRailComに対応したデコーダではないため、RailcomDisplayでアドレスは表示されません。しかし、RailCom通信しても、特に問題は起きないと実際に試して確認されたデコーダです。

※RailCom通信を行うと、デコーダが暴走する・おかしくなるというエビデンスはありません。しかし、DCCの本来の機能とは異なる動きとして、瞬低を1秒間に何度も実施する関係上、絶対に暴走しないというエビデンスもありません。そこで情報を集めて、RailComを安定的に利用する環境を整備しております。

Digitraxデジトラックス社のすべてのデコーダ
DesktopStationDSservo (コンデンサ増強改造で不具合対策可能),DSturnout,
SOUNDTRAXXサウンドトラックス社のすべてのデコーダ
Marklin6080, Fx Decoder,
Nagoden
QSI,天賞堂カンタム
NuckyFPM Decoder, ワンコインデコーダシリーズ
DesktopStationDSservo, DSturnout

回路図・アートワーク

回路図

部品表

部品No仕様秋月部品番号備考
C3,C425V/47uFP-10596
C616V/100uFP-10598
7SEG0.56インチ 4桁7SEG
OSL40562
アノードコモン
I-04422,I-03944,
I-04451,I-03672,
I-03954
CN1,CN3ユーロコネクタ EG3.81 2pin

アートワーク

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ファームウェア

ファームウェアはArduino IDEでコンパイルして書き込む形式です。ソースコードでの頒布です。バグを見つけた場合にはご報告ください。

revダウンロードリンク更新日更新内容
rev.008DOWNLOAD2/6Kuehnデコーダ対策
rev.007DOWNLOAD1/24ACKの対応
rev.006DOWNLOAD1/23RailCom信号の有無の表示切替
rev.005DOWNLOAD1/22
rev.002DOWNLOAD
rev.001DOWNLOAD

書き込み方法

RailComDisplayボードは、マイコンのブートローダは、Arduino UNO互換ボードとなります。しかし、RailComの通信が1本しかないハードウェアUARTを占有しているため、通常使用されるアップロード(USB UART)で書き込みできません。 このため、直接マイコン内部のフラッシュメモリにスケッチを書き込みする必要があります(書き込み装置経由の書き込み)。

CN4 ICSPは、AVR(Arduino UNO)のISP端子と完全ピン・形状互換です。2×3のピンヘッダをはんだ付けするか、ポゴピンの書き込み治具を使うなど、ご自身の環境に合わせて書き込みを行えるようにしてください。

Arduino NanoやUNOをベースにしたICSPライターで、書き込みできます。ボード設定は、Arduino UNOを選択し、「書き込み装置経由で書き込み」で書き込んでください。書き込み装置は、「Arduino as ISP」のみをサポートします。

ICSP書き込みは、電子工作では一般的な手法です。「Arduino ISP 書き込み」「ICSP AVR」など、検索すると、多くの情報が出てきます。

頒布

本機器は、DCCの中・上級者向けです。 RailComに対応したコントローラやデコーダを把握されている方が対象です。

Art No.製品内容頒布価格購入URL
75015BiDi Display 完成品5500円購入
75016BiDi Display キット
(ユーロコネクタ・7セグディスプレイ付属)
3300円購入

サポート

デジタル鉄道模型フォーラムにて行います。

よくある質問

デジトラックスの製品は対応してますか?

対応していません。デジトラックス社は、独自のTranspondingというシステムを開発し、デコーダに搭載しています。ライセンス料が必要で、内部仕様は公開されていませんので、一切対応ができません。BiDi Displayをご使用する場合には、ESUやLenz、ZIMO等の欧州系DCCデコーダへの移行をお勧めします。

動きません!

コマンドステーション、デコーダの両方が対応している必要があります。また、BiDi機能を有効にしないと、動作しません。確認方法は、BiDi Displayを置いたとき、“-“が点滅していると、BiDi信号が来ていません。常に”-“が点灯していれば、コマンドステーションはBiDi信号をデコーダに送信しています。

デコーダ側は、CV29のbit3をONにしなければ、BiDiの機能が使用できません。

また、デコーダによっては、CV28=1としなければ、うまく動かない場合もあります(Kuehnのデコーダ等)

デコーダが暴走しました

BiDiの仕組み上、デコーダの動作に影響を与えることは無いようになっています。 トラブルの発生するデコーダの情報は、DesktopStationまで一報いただけると幸いです。その際、発生する条件を詳細に教えていただきますよう、お願いします。

全てチェックしたのにアドレスを認識しません

DSair2ではR3以前では、パワーオン直後はBiDi信号を出しません。R3.1以降はデフォルトでBiDi CutOut信号を出力します。

RailcomDisplayのバーが点滅してるときは、BiDi信号が来てません。

次にあるのは、アイドルパケットしか出てないときも、アドレスを認識できません。何でもいいので、適当なアドレスに、速度やファンクションを与えてみてください。アドレスを認識できるようになるはずです。

自動運転に使えますか?

BiDi Display自体は、自動運転には使用できません。今後、開発協力しているNagoden様やDCC電子工作連合、その他の協力者とともに自動運転用の検知器を開発する予定です。

認識しないときがある

BiDiは、基本的に走行している車両に対して認識するものです。停止中の車両を置いても認識しますが、接触が悪い場合や、通信データの内容が限定されるため、認識しにくい場合があります。

わざと、適当な速度を車両に与えることで、反応しやすくできる場合があります。

コマンドステーションが過電流で遮断される

BiDi Displayにはコンデンサが搭載されており、電源投入時に瞬間的な突入電流が流れます。1台のみであれば許容範囲内なはずですが、どうしても難しい場合には、突入電流抑制用の抵抗(10~100Ω程度)を基板の電源回路内部に取り付ける基板改造を行う必要があります。

LokSoundでBiDi(RailCom)の設定をするには?

LokProgrammerを使う方が簡単です。

動作確認済みのコマンドステーションは?

以下の通りです。2021年1月24日更新。

DesktopStationDSair2
RocoZ21
ESUECoS2

動作確認済みのデコーダは?

以下の通りです。2021年1月24日更新。

D&HDH16A
LenzSilver + mini, Standard V2
ESULokSound5 series, RailCom Transmitter Unit
PIKOSmartDecoder 4.1
ZIMOFleishmann向けOEM,
NagodenBiDi Sender

参考サイト・文献

RailComの特許・ライセンスなど

RailComはEUにおける独Lenz社の商標です。2021年現在、EU域外での商標登録は無効または申請がされていません。
RailComに関連する特許(EP1380326)は、EUとアメリカで出願され有効となっていましたが、2016年7月から順次放棄され、2017年6月以降、自由に使用が可能になりました。日本では、もともとRailComに関する特許出願がされていませんでした。現在では全世界でライセンス締結不要で、自由に特許に書かれたRailCom技術の使用が可能です。

EP1380326, "Method and device for digitally controlling electrical apparatus of a model train system"
出願日 2004/01/14
ドイツでの無効日: 2017/02/01(特許維持費用の未払いによって無効)
イギリスでの無効日(2017/05/31)をもって、特許の効力無効。

ただし、ESUとLenzが共同で開発したRailComPlus(RailCom+)については、該当特許などの詳細は不明ですが、その限りではありません。本ページでは、RailComPlusについては、一切技術的に抵触しないようにしております。RailComPlusに関する機能や技術は、DesktopStationやその関連組織においては一切使用しておりません。

商標商標番号期限
RAILCOMPLUSDE5030201100695732031年2月28日
RAILCOMPLUSWO5000000010956922031年7月20日
RailComDE301163032031年3月31日

Webには、RailComのライセンスに関する指摘などが多く記載されていますが、ほぼすべては2016年以前に書かれたものです。特許が2016年に段階的に無効となったことが追記されていないため(欧州特許庁よりその経緯の履歴は調査可能です)であり、2021年現在、RailComのライセンスに対する指摘はナンセンスであります。

DesktopStationに、RailComの特許やライセンスについて何らかの指摘をする際には、正しい知財の知識の下、根拠となる法律・規制を明確に提示し、指摘いただきますようお願いいたします。

DSairLite

DSairLiteは、入門~ミドルクラスを想定したDCCコマンドステーション(DCCコントローラ)です。1.3インチ・128×64ピクセルの大型OLEDとテンキーを備えており、単体での操作も可能です。またWiFi機能を内蔵しており、最大4台(推奨は1台まで)まで、スマホやサードパーティ製WiFiスロットルに対応しています。

DSairLite

特徴

DSairLiteは、3つの方法でDCC車両をコントロールできます。

  • 本体に備わった1.3インチ OLEDディスプレイによるグラフィカル操作、及びテンキーによる操作が可能。本体は小型ながら、他社コマンドステーションと同レベルのボタンサイズ・配置、ディスプレイサイズを実現
  • 超小型サイズなのにWiFi内蔵!DSair2の簡略版Webアプリ機能搭載!お手持ちのスマホ・タブレット・Android・iOS端末(iPad, iPhone)で操作が可能!
  • DCCだけでなくアナログDCの簡易運転も可能
  • 簡易的な自動運転機能。あなたの操作をDSairLiteの中にいるロボットが覚えてくれて、代わりに運転します。
  • パソコンで操作(Desktop Station Softwareを利用)

お好きな方法で、自由自在にDCC車両を楽しみましょう。

販売・購入方法

通販では、デスクトップステーション株式会社直営通販サイトのデスクトップステーションオンラインストアで購入いただけます。

実店舗では、千葉・船橋の石田商店様、モデルランド田中様、サウンドトラケージ様、難波の大阪亀屋様などでも購入が可能です。

関連ページ・ガイド・ユーザーズマニュアル

また、キット・完成品の組立てには、以下のYoutube動画を参考にしてください。操作方法などの紹介も、Youtubeに掲載しています。ぜひご覧ください。

ダウンロード

専用ツールをご用意しています。Windows10以降のPCがあれば、お手元のPCでファームウェアのアップデートは無償で行えます。 最初に書き込む場合、DSairLiteと識別ができないため、手動でDSairLiteをリストから選択し、Updateボタンを押してアップデートを行ってください。1度書き込むと、DSairLiteの識別情報をDSupdate側に通知できるようになるため、自動でDSairLiteがアップデート作業時に選択されます。

配布形式ダウンロードリンク更新履歴
バイナリ・簡単アップデートツール DSupdate2025年4月13日・DCC電源ONをすると、ディスプレイが化ける問題に対処
バイナリ・簡単アップデートツール DSupdate2025年3月25日・アナログメータのアップデート
・DSairLiteBoyのFW分離・正式追加
バイナリ・簡単アップデートツール DSupdate2025年3月16日・アナログメータを追加、ディスプレイが稀に文字化けする問題への対処
・2.42インチのSSD1306向けFWを添付(不定期更新予定)
バイナリ・簡単アップデートツール DSupdate2025年3月9日ディスプレイドライバを刷新。画面の文字化けや画面が突然消える等の問題に対処。
バイナリ・簡単アップデートツール DSupdate2024年12月26日英語・日本語表示の切り替え機能を追加。Page2の2 Config画面から3 表示言語で切り替え可能。
バイナリ・簡単アップデートツール DSupdate2024年12月14日ディスプレイが突然消える問題への対処、CV読み出し連続処理時の高速化
バイナリ・簡単アップデートツール DSupdate2024年11月12日アドレス編集時に9999を超えるとバグる問題を修正、一部メッセージがはみ出ている箇所の修正
UserWebAppテンプレート2024年7月22日新規追加
DSairLiteソースコード12024年12月26日不定期更新。

その他データ

カスタマイズできるように、CADデータなどを公開しています。常識の範囲内でご自由にお使いください。

使用ツールは、3DプリントケースはFreeCAD、パネル用紙はInkscapeとなります。両方ともにOSSのツールで無償で使用できます。

ユーザーレビュー

サポート

サポートページを参照ください。

特に故障や不具合等の問い合わせの際は、必ず写真や発生する状況・情報の説明を添付してください。原因究明に時間を要する場合、または解決に至らない可能性があります。

外部操作インターフェース

DSairLiteは、USBシリアル及びWiFi経由で、操作が可能です。また操作に必要な情報・インターフェースは公開されていますので、ユーザーは自由にアプリケーションを作成することができます。

法的表示

DSairLiteは、WiFi無線モジュールとしてRaspberryPi PicoWを使用しています。 技適の表示はRaspberry Pi Pico Wに準じます。 本製品では日本国内向け製品であり海外での利用を対象外としているため、日本国外における法的表示については省略します。

DSairLiteは、以下のオープンソースソフトウェアを使用しています。

  • Arduino-Picoライブラリ (LGPL)
  • The RP2040 GCC-based toolchain is licensed under under the GPL.
  • The Pico-SDK is by Raspberry Pi (Trading) Ltd and licensed under the BSD 3-Clause license.
  • Networking and filesystem code taken from the ESP8266 Arduino Core and licensed under the LGPL.
  • DHCP server for AP host mode from the Micropython Project, distributed under the MIT License.
  • LovyanGFX(FreeBSD)
  • Arduino-misakiUTF16 (フリーソフトウェア)
  • 美咲フォント (フリーソフトウェア)
  • Arduino 各種ライブラリ (LGPL)
  • QRCode library(MIT)
  1. 弊社がビジネスで販売していることを踏まえ、個人やクラブなどで用いる場合には常識の範囲でご利用ください。ただし、弊社が開発したモジュール・ソースをベースに商用製品を開発し、趣味の範疇を超える数量・金額で不特定多数に販売する場合には商用ソフトウェア利用契約ならびにライセンス費用が発生します。 ↩︎