SmileSound K3066 Sugar Rabbit
SmileSound K3066 Sugar Rabbitは、K社(Sugar)のNゲージ機関車の代表型式3066シリーズ(Rabbit)準拠の車両専用に開発されたサウンドデコーダです。60x10.5mmサイズのNMRA DCC規格に準拠しています。Z・Nゲージクラスで必要十分なモータ出力0.5A(連続)までの電流を流すことができます。
Nagoden社とデスクトップステーション株式会社の共同開発製品です。
SmileSound K3066 Sugar Rabbitは、Zslimと同じ書き込み用の専用端子を搭載しており、専用ジグを使用することなく、お手持ちのPCからDSSPを介してサウンドデータの書き込みや、ファームウェアアップデートが可能です。
SmileSound K3066 Sugar RabbitのファームウェアはZslimと共通となります。
基板上には載せきれていない大容量高分子コンデンサ(電解コンデンサも可) 220uF以上(25V耐圧)の配線が別途、必要です。また、スピーカーと合わせて搭載するためには、機関車内のアルミダイキャストの加工が必要なケースがあります。
重心バランス、重量、ゴム車輪の除去などの機械・機構的な対策も併せて実施してください。
SmileSound K3066 Sugar Rabbit Specification
対応プロトコル | DCC (RailCom対応) |
---|---|
SpeedStep | 14, 28, 128 |
Function | F0-F32, 2022年新仕様に準拠 |
アシンメトリーDCC | アシンメトリーDCC未対応(自動ブレーキ機能未対応) |
モータPWM | 32kHz(設定変更可能) |
モータ出力電流 | 0.5A連続, 0.75A瞬間 |
線路電圧 | 12V~16V(推奨), 最大21Vまで |
AUX出力 | ヘッドライト・テールライト(占有済),AUX1-4(3.3V専用) |
サウンドメモリ | 120Mbit(15MB) |
サウンド出力仕様 | 32/16/8kHz 16bit/8bit. |
スピーカ容量 | 3W, 4-32Ω |
サウンド同時発音数 | 10音 |
サウンドのユーザー変更 | 専用ツールにてサポート。独自スクリプト方式。 |
ファームウェア容量 | 8Mbit(1MB) |
アナログ運転 | 未サポート |
サーボ機能 | 未サポート |
SUSI | 未サポート |
RailCom(BiDi) | 未サポート |
サイズ | 60x10.5x2.4mm |
パッド
基板上のパッドは、以下のような端子機能が割り付けられています。
- MOTOR+/-: モータ出力線
- SPK+/-: スピーカー出力線
- RAIL+/-: 線路からの配線
- AUX1,AUX2,AUX3,AUX4: AUX出力(3.3V,吸い込み式,5mAmax)
- +3.3V: AUX用共通電源
- TC+:トマランコンデンサ用+側パッド(AUXには絶対に使用しないでください。デコーダが故障します。)
- GND: トマランコンデンサ用-側パッド
ヘッドライト・テールライトは、基板上のLEDに配線済みです。
AUXに使用するLEDには必ず抵抗を直列で繋ぐ必要があります。
AUXに配線するLEDの抵抗計算について
K3066 Sugar RabbitのAUXは、3.3V専用となっています。回路で表すと以下のようになります。
抵抗値の計算方法は、LEDにどれだけ電流を流したいかによって決まります。たとえば5mAをLEDに流したいとすると、V=IRのオームの法則を使って計算できます。またLEDは電圧を落とす特性があるので、白色LEDで2.5V低下すると、
(3.3 - 2.5) = 0.005 * R
という式で表されますので、変形すると、
R = (3.3 - 2.5) / 0.005 = 160Ω
となります。
得られた抵抗値に近い抵抗を選んで選定してください。販売されている抵抗はシリーズ化されており、厳密に一致する抵抗値を選ぶことは困難です。また、多少ズレていても、そこまで影響はしません。
ファームウェア・サウンドデータの書き込み方法
4ピンの書き込み端子に、スマイルバサミを接触させて書き込みを行います。よって以下の製品が必要です。
- スマイルバサミ
- SmileSound USBライター rev.2 (rev.1は未対応)
スマイルバサミと、USBライターRev.2は以下のような配線関係があります。
見にくいのですが、SmileSound K3066基板の書き込み端子付近にGと書かれています。ここを目安に、スマイルバサミのピンを当てます。
スマイルバサミの書き込みピンを間違えると、デコーダに逆の電圧がかかり、故障する場合があります。写真に示す方向・向きでスマイルバサミを当ててください。
搭載可能製品
搭載可能と推定される製品を以下に示します。なお、ダイキャストやボディの加工が必要ですので、搭載にあたっては十分な準備をお願いいたします。
KATOライト基板型式3066,3070,3101にフィットします。購入しようとしている機関車が対応しているかどうかを確認するには、KATO社の製品ページに掲載されているPDFのASSY表のライト基板の型式をご確認ください。なお、すべての車両で確実な適合を保証するものではありません。
製品名 | 型式 | URL | 備考 |
KATO EF81 | 3066-D | URL | 3066基板 |
KATO EF81 JR東日本色(双頭連結器付) | 3066-4 | URL | 3066基板 |
KATO EF81 北斗星色 | 3066-8 | URL | 3066基板 |
KATO EF61 | 3093-1,3093-3 | URL | 3070基板 |
KATO EF62 | 3058-1,3058-3,3058-4 | URL | 3066基板 |
KATO EF64-0 2次形 | 3091-2 | URL | 3070基板 |
KATO EF65-500 | 3060-2,3060-3,3060-4 | URL | 3066基板 |
KATO EF65-2000 JR貨物二次更新色 | 3061-4 | URL | 3066基板 |
KATO EF510-0,510-500 | 3065-8,3059-1 | URL | 3066基板,ダイキャスト加工要(少し削る) |
KATO EF70 1000 | 3081 | URL | 3070基板 |
KATO EF15 標準形・最終形 | 3062-1,3062-2 | URL | 3066基板 |
KATO EF30 | 3073 | URL | 3066基板 |
KATO DD54 | 7010-1,-2,-3,-4 | URL | 3066基板 |
KATO DD51 後期 耐寒型 北斗星 | 7008-F | URL | 7008基板,ダイキャスト加工要 |
KATO DE10 暖地形 | 7011-2 | URL | 7011基板 |
KATO EF55 高崎運転所 | 3095 | URL | 3066基板,ダイキャストにスピーカー穴がある |
KATO RhB Ge4/4II | 3102, 3102-x | URL | 3101基板,サウンドデータはありません。 |
KATO ED75-0 後期形 | 3075-2 | URL | 3070基板 |
KATO ED76-0 後期形 | 3013-4 | URL | 3066基板 |
KATO ED71 2次形 | 3087-2 | URL | 3070基板 |
KATO ED79 シングルアームパンタグラフ | 3076-1 | URL | 3070基板 |
Note: EF64-1000シリーズ,EF58,EF63,EF66,EF200,EF210は別形状基板のため不可の模様。
サポート・技術相談
デジタル鉄道模型フォーラムのSmileSound K3066 Sugar Rabbitスレッドをご利用ください。